自己資金なしでも建設可能!等価交換方式とは?メリット・デメリットを解説

「等価交換方式」という不動産用語を耳にしたことはありますか?

土地の所有者にとって自己資金が足りなくても家を建てられる素晴らしい土地活用法なのですが、もちろんデメリットも存在します。

等価交換方式とはどのような方法なのかや、メリット・デメリットを詳しく解説します!

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。
 日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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等価交換方式とは

等価交換方式とは

等価交換方式とは、土地の所有者が自らの所有者を提供し、デベロッパー(建設会社)が建設。完成した建物の所有権を評価額に応じて所有者とデベロッパーで分け合うという土地活用の仕組みです。

所有者にとっては自己資金がなくてもマンションなどの建物を建設できることになります。

等価交換方式には「全部譲渡」「部分譲渡」の2種類がありますので、それぞれの特徴を整理しておきましょう。

等価交換方式(全部譲渡)

土地の所有者が土地の権利すべてをディベロッパー側へ売却して、建物が完成した後に評価額に応じた区分所有権を買い戻すという仕組みです。

土地の権利者が多い場合に用いられるのが一般的。

権利者が複数の場合、誰かが亡くなって相続が発生すると建設時に都度確認の必要が生じるなど事業がスムーズに進まないことがあります。

一度土地の権利すべてを売却することで、竣工後に権利を分割しやすくなるのです。

等価交換方式(部分譲渡)

土地の一部分だけをディベロッパーへ売却する方式で、建物竣工後の所有権の割合に応じて、土地を売却する方式です。

全部譲渡のケースと違って、竣工後に不動産取得税が課されないことや土地の所有権を持ったままでいられることなどメリットが多いので、与信に問題がない限り部分譲渡を選択するべきでしょう。

建設協力金方式との違い

等価交換方式と同じように自己資金がなくても建物を建てられる仕組みとして、「建設協力金」という方式があります。

例えばコンビニ用の店舗を建設する場合、コンビニ事業を行うテナントが資金を貸し出し、店舗を建設します。

完成後は賃料で相殺していくという仕組みです。等価交換方式との違いは所有権の有無です。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

土地・建物ともに所有者とデベロッパーが持ち合うのに対し、建設協力金方式の場合は一貫して土地の所有者が全ての権利を持ち続けます。

等価交換方式のメリットは?

まずは、等価交換方式事業のメリットからお伝えします。

自己資金なしでもマンションなどを建てられるほか、税制上のメリットもあるのです。

自己資金がなくても建設できる

等価交換方式を選択することで、自己資金がなくても所有する土地にマンションやビルを建てられるようになります。

家や店舗を建てようと思ったら、住宅ローンなどの借り入れが必要になりますよね。

等価交換方式の事業であれば、土地の所有権を一定割合手放すことで、自己資金なしでも建設することができるのです。

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不動産のプロにおまかせできる

等価交換方式では、土地の所有者はデベロッパー(建設会社など)におまかせするだけで、建物を所有できるのが強みです。

通常であれば、設計から行政・近隣との折衝工務店選・見積もり依頼までやることが目白押し。

そうした問題をすべて専門家におまかせできてしまうのです。

所有権を分割しやすくなる

相続した土地に複数の相続人がいる場合、等価交換方式がおすすめ。

土地の査定がされる上に「所有権」という形でそれぞれの持ち分が明確になるためです。

等価交換方式のデメリット

等価交換方式の事業はメリットだけでなく、デメリットも存在します。

事前に把握しておき、ディベロッパーから等価交換方式事業を持ち掛けられた時に検討する材料としましょう。

全部譲渡の場合は税金がかかる

等価交換方式の事業を全部譲渡で行った場合、一度土地をディベロッパーに売却したのちに買い戻すという形式をとります。

その際、土地に関しては不動産取得税および登録免許財が発生してしまう

権利が複雑になる

等価交換方式の事業によって建物が竣工した場合、所有者は建物と土地を買い戻します。

そして、所有者側が兄弟で相続た土地であるなど複数人存在する場合、竣工後の建物の所有比率を事前に決めておかないと配分で揉めるなどトラブルの元に。

また、ディベロッパー側が第三者に土地・建物の所有権を転売した場合も、やり取りが煩雑になってしまいます。

建設後の所有区分に不満が残る可能性も…

良くも悪くも、専門的なことをデベロッパーに頼ることになるのが、等価交換方式事業の特徴。

専門知識がなくてもプロにおまかせできる反面、地価の鑑定や建物完成後の区分割合などを決める際に、主導権を握られてしまう可能性も大いにあるのです。

所有区分に不満が残らないように、ある程度の理論武装をすることや複数の業者を比較することを心がけましょう。

等価交換方式を実行するまでの流れ

ここまで、等価交換方式事業について概要やメリット・デメリットについて解説してきました。

ここからは、実際に等価交換方式事業を進める手順について、順を追って説明していきましょう。

等価交換方式の事業の開始から終了までの流れは、以下の通りです。

等価交換方式事業の流れ

  • 事前調査を行う【ディベロッパー】
  • 事業計画書を作成し、所有者と基本契約を結ぶ【ディベロッパー】
  • 建物の間取りなどの設計をして、地主と本契約する【ディベロッパー】
  • ディベロッパーに土地所有権を移転する【双方】 ※全部譲渡方式の場合
  • 建物を建築する【ディベロッパー】
  • 地主に区分所有権を割り当てる【双方】
  • 土地の所有権をディベロッパーに移転する【双方】※部分譲渡方式の場合
  • それでは、各項目について1つずつ解説していきます。

    事前調査を行う【ディベロッパー】

    まずはディベロッパーが現地調査を行い、等価交換方式事業による採算性があるかどうかをチェックします。

    マンションなどを建設した後の延床面積や推定分譲価格(もしくは賃貸料)と工事費などを加味して、採算がとれるかどうかを総合的に判断するのです。

    事業計画書を作成し、所有者と基本契約を結ぶ【ディベロッパー】

    事前調査の結果を元に、ディベロッパーが事業計画書を作成します。

    分譲にした場合、どの程度で売却が見込めるのか、賃貸物件を建設した場合にいくらくらいで貸せるのか、それに対して工事費がどの程度かかるのかなど、具体的な数字を算定するのです。

    土地の所有者がその事業計画書を見て納得した場合、基本契約書を締結します。

    建物の間取りなどの設計をして、地主と本契約する【ディベロッパー】

    事業計画書からさらに1段階進んで、実際にどのような建物を建てるのかを設計図まで落とし込みます。

    納得したら、本契約書を締結します。

    ディベロッパーに土地所有権を移転する【双方】 ※全部譲渡方式の場合

    全部譲渡方式で等価交換方式事業を進める場合、一度土地の所有権をディベロッパー側へ移行します。

    そして建物が完成した後に、売却した土地価格と「等価」とされる土地と建物を所有者が買い戻すことになるのです。

    建物を建築する【ディベロッパー】

    土地の所有権に関する契約が締結された段階で、ディベロッパー側が着工します。

    所有者へ区分所有権を割り当てる【双方】

    竣工後に、事前に取り決めた区分に応じた割合の土地・建物の所有権を、ディベロッパーから所有者へ割り当てます。

    所有者は所有権が移行した証明として、登記をしておくのが望ましいです。

    土地の所有権をディベロッパーに移転する【双方】※部分譲渡のみ

    部分譲渡の場合は、最後の段階になって所有者からディベロッパーへ所有権を移転します。

    事前にディベロッパーへ土地を売却する全部譲渡と対照的に、部分譲渡の場合は竣工後に権利移転を行うのです。

    等価交換方式事業を成功させるポイント

    等価交換方式事業を成功させるポイント

    ここまでで、等価交換方式のメリット・デメリットがある程度把握できてきたのではないでしょうか。

    デメリットの部分を呼んで不安になった方もいらっしゃるのでは?

    では、等価交換方式の事業を成功させるためのポイントをお教えします。

    相場や不動産用語を学ぶ

    ディベロッパーへ面倒な作業をおまかせできるのが等価交換方式事業のメリットではありますが、不動産のプロである業者の言いなりになってしまう可能性も。

    そこで、所有する土地の有効活用を考えているのであれば、簡単な不動産用語や土地の相場を把握しておきましょう。

    信頼できるパートナーを探す

    大切な土地の権利を一時的とはいえ移転するのですから、信頼できるディベロッパーをパートナーとして選びたいところ。

    具体的には、以下の事項をチェックして、信用に値するかを見定めましょう。

    デメリットも説明してくれる

    等価交換方式事業を勧めてくるにあたって、良いことばかり説明してくる業者には注意が必要。

    今回の記事でご説明したようなデメリットを、ディベロッパー側から解説してくる方が、誠実な対うと言えるでしょう。

    部分譲渡をおすすめしてくれる

    全部譲渡方式よりも部分譲渡方式の方が、「土地の所有権を保持したままでいられる」「不動取得税がかからない」といったメリットがあります。

    与信に問題がないにもかかわらず全部譲渡を勧めてくる場合は、何か目論見があると疑いましょう。

    算出根拠を明確に説明してくれる

    等価交換事業では「等価」と見なす価値を算出するために、周辺の開発状況や立地、土地の形状などさまざまな要素を考慮します。

    そうした算出根拠を客観的データに基づいて説明してくれるかどうか、確かめることです。

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    まとめ

    一見すると土地所有者にとっていいことづくめに思われる等価交換方式の事業も、当然ながらメリットだけでなくデメリットの両方が存在することはお分かりいただけましたか?

    事業を進めるのか、それとも断るのか。判断するうえで参考にしていただければ幸いです。

    黄 威翔/宅地建物取引士
    黄 威翔/宅地建物取引士

    等価交換方式で事業を進められるのであれば、大切な資産を任せられるような不動産会社に出会えることを願っております。