登記事項証明書とは?申請が必要なタイミングと取得方法について解説

登記事項証明書とは一体どのようなものなのか、知らない人も多いのではないでしょうか?そのためにも、まずは登記事項証明書について詳しく解説していきます。

また、登記事項証明書にはいくつか種類があるので紹介します。このほか、登記事項証明書が必要となるケースや取得方法および注意事項についても、あわせて見ていきましょう。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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登記事項証明書とは

登法務局で取得できる、土地や建物の情報について記載された証明書を登記簿謄本といいます。登記簿謄本は、2008年度より登記記録としてデータ化されるようになりました。このデータ化された登記記録を印刷して発行したものを「登記事項証明書」といいます。

これまでの登記簿謄本だと、その不動産を管轄している法務局でしか取得することができませんでした。しかし、データ化されたことで、管轄外の法務局からでも交付が可能になりました。

ただし、データ化される以前の古い登記簿謄本は、そのまま紙の原本で保管されていることが多く、この場合は管轄の法務局で登記簿謄本の写しを取得することになります。

もちろん、登記簿謄本と登記事項証明書は、同じ意味として使われています。

参考:不動産登記のABC|法務省

登記事項証明書の種類

登記事項証明書の代表的なものとして、「全部事項証明書」「現在事項証明書」「一部事項証明書」「閉鎖事項証明書」の4種類があります。それぞれの用途、取得方法を解説していきます。

1.全ての登記が記載された全部事項証明書

全部事項証明書とは、所有権の移転や抵当権の設定および抹消など、今までに行われた登記事項の全てが記載されているものを言います。

全部事項証明書は、書類自体の信頼性が高いことから、官公庁や金融機関の審査を受けるために、広く用いられます。

また、提出を求められた場合でも、特別な事情が無い限り、全部事項証明書を取得して提出すれば問題ありません。

2.効力のある登記事項が記載された現在事項証明書

現在事項証明書は、今現在効力を有する登記事項だけが記載されている証明書のことを言います。

利用方法の一例として、過去の差し押さえなどの事実を明らかにしたくないときなどに使うことがあげられます。

しかし、取引先や金融機関など提出する場所によっては、現在事項証明書では記載事項が不足しているなどの理由で認められないケースも少なくありません。この場合、全部事項証明書を改めて提出する必要があるので、二度手間となってしまいます。

そうならないためにも、事前に現在事項証明書で提出しても問題ないか、確認することおすすめします。 

3.指定した登記事項が記載された一部事項証明書

一部事項証明書は、登記簿に記載された一部のみを抜き出した証明書のことを言います。

法務局で甲区や乙区の順位番号で指定して、請求した登記事項だけが記載された証明書を受け取ることができます。

また、状況によっては全部事項証明書のように、すべてが記載されたものが良いとは限りません。一部事項証明書は、情報量が膨大で事務処理に支障をきたすときには、大変便利です。

例えば、マンションのような共同で不動産を所有している場合、全部事項証明書だと権利関係が複雑なことから、多いときには書類が100ページに渡ることも少なくありません。それと同時に、法務局に支払う手数料も高くなってしまいますので、マンションにお住まいなら、この一部事項証明書を請求しましょう。 

閉鎖された登記事項が記載された閉鎖事項証明書

建物が取り壊されたり、管理が面倒だとの理由で複数の土地を合筆すると、これまでに記載されていた登記簿が閉鎖されます。法務局では閉鎖された建物なら30年、土地の場合、50年に渡って登記登録されています。この閉鎖された登記記録が記載されている証明書のことを「閉鎖事項証明書」と言います。

例えば、購入しようとしている土地が、過去にどのような用途で使われていたのか、閉鎖事項証明書を取得すれば、確認することができます。

また、不動産会社に依頼すれば、過去の状況を調べてくれる業者もあるでしょう。しかし、法的には義務ではないことから、調べてもらえない可能性もあります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

契約手続きの一環として必要な場合は、不動産業者で取得してくれます。断られるのは、業者の利益に関係ない場合です。

しかし、法務局の窓口に申請すれば、閉鎖事項証明書は、土地と関係性が無くても、手数料を払えば誰でも申請することができます。

もしも、新しく土地を購入する場合、事前にその土地の過去の情報を調べておくことがおすすめです。

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登記事項証明書が必要となるタイミング

登記事項証明書は、不動産購入時のローン申請や、不動産やマンションの売却時、または不動産の相続など、「不動産取引のシーン」で必要になります。

登記情報に誤りがないか確認するために、とても重要となります。

売買契約書の内容と契約書の内容と登記情報の内容とに誤りがないか、のためだけではありません。その不動産の持ち主が本当にその人なのかどうか、また、抵当者がいないかどうかを確認するのが主な目的です。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

これらの情報は安全に取引が行えるかどうか、または不動産の可否、もしくは価格が適正かを判断するためには欠かせません。また、登記事項証明書がなければ、取引は行えないので注意しましょう。

登記事項証明書を取得する方法

登記事項証明書を取得するには、直接最寄りの法務局の窓口で交付請求するか、インターネットを利用して取得する方法があります。ここでは、それぞれの方法で登記事項証明書を取得する場合の利用方法について見ていきましょう。

最寄りの法務局の窓口で交付を請求する

法務局の窓口での請求方法として、法務局内に設置されている証明書発行請求機を使えば、登記事項証明書を取得することができます。また、証明書発行請求機の利用方法について、次のようになります。

  1. 不動産登記および商業・法人登記の選択肢があるので、不動産登記を選択する。
  2. 画面の案内に従い入力し、名前の入力や手数料について確認する。
  3. 整理番号が発券されるので、手数料分の収入印紙を購入し、整理番号表と引き換えに申請用紙を受け取る。
  4. 登記事項証明書等の交付請求書に、手数料600円分の収入印紙を貼って提出する。

なお、北海道を除いて、各都府県に法務局は1カ所ずつしか設置されておらず、支局・出張所では取扱をしていないので注意しましょう。

法務局の受付時間

法務局の受付時間は、平日の午前8時半から午後5時15分までとなっています。なお、土日や祝日および年末年始の12月29日~1月3日の期間は、業務の取り扱いがありません。また、登記の事務管轄または各種サービスの案内については、法務局のホームページから確認してみて下さい。

参考:法務局ホームページ

オンライン請求後に郵送してもらう

自宅や会社のパソコンからインターネットを利用して、登記事項証明書を取得するには、オンライン請求後に郵送してもらう方法があります。

このオンラインでの交付請求方法は、法務省のホームページから簡単にできるので、その手順について次にまとめました。

  1. 法務局HPから登記・供託オンライン申請システムにアクセスし、本人登録を行う。
  2. IDおよびパスワードの入力が完了したら、簡単証明書請求にログインする。
  3. 証明書請求メニューのうち、不動産を選択し必要事項を入力していく。

なお、オンラインから手続き後、登記事項証明書を郵送してもらうには、手数料として1通につき500円がかかります。

参考:登記・供託オンライン申請システム

オンライン請求後に法務局の窓口で受け取る

自宅や会社のパソコンからインターネットを利用して、各法務局のホームページからオンラインで交付請求したのち、直接法務局の窓口で受け取る場合、一通あたりの手数料は480円なので、他の取得方法より安く済みます。

このほか、オンラインで請求した場合のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。さらに、オンラインで登記事項証明書を取得する際の注意点について、併せて見ていきましょう。  

オンライン請求のメリット

まず、オンライン請求のメリットとして、わざわざ法務局に出向く必要がありません。特に法務局が遠方にある場合、交通費が掛からないというメリットがあります。

また、オンライン請求は窓口で申請した場合に比べ、手数料が安くなります。しかも、インターネットバンキングを利用すれば手数料の電子納付が可能で、さらに平日なら21時まで請求が可能です。 

オンラインで取得するときの注意点

オンラインでの注意点として、たとえば現在事項証明書の請求の場合、登記事項の項目が500を越えるものについては取得することができません。また閉鎖事項証明書は、管轄する法務局でしか取得することができないので注意が必要です。

また、法務局では登記事項証明書の代わりとなる「登記情報提供サービス」があり、手数料が1通あたり335円と料金が安いことから利用する人も多いです。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

不動産についての情報を調べるためだけならば、この「登記情報提供サービス」で十分です。

不動産契約などの際に証明書が必要な場合は、法務局もしくはオンラインによる証明書交付請求から直接、登記事項証明書の交付請求をして下さい。

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登記事項証明書の取得に必要なもの

登記事項証明書を取得する際、土地であれば地番、建物なら家屋番号が分からなければ、発行してもらうことができないので、あらかじめ準備しておきましょう。

このほか、証明書を取得するために必要なものとして「登記事項証明書交付請求書」があるので、その記入方法について詳しく解説していきます。

登記されている土地についている地番

土地の登記事項証明書を取得しようとする場合、その土地の地番が分からなければ発行できないので、事前に調べておきましょう。もしも、地番が不明であれば、周辺の地番を公図や住宅地図をたどれば、その土地の地番が分かるかもしれません。

それでも調べても分からなければ、法務局に聞くこともできますので、その土地がある法務局に問い合わせてみることをおすすめします。

建物についている家屋番号

建物家屋番号とは、不動産登記法に基づき1つ1つの建物を識別するための番号のことを言います。

ただし、その建物がある住所とは異なります。建物家屋番号は、登記事項証明書を取得する際に必要となります。

もし、建物家屋番号が分からなければ、法務局で取得するか、ブルーマップのASP配信サービスを利用して調べることが可能です。また、建物の地番が分かっていれば、登記情報提供サービスのホームページで調べることで、その建物の家屋番号が判明します。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

家屋番号が設定されているものは、法務局に問い合わせればすべて調べることができます。ブルーマップ(通称)は、国会図書館や法務局などでの閲覧以外は有料です(ネット配信のものは)。家屋番号を調べるためだけに使用するのは、あまり適切とは言えません。

参考:登記情報提供サービス

取得に必要な登記事項証明書交付請求書

登記事項証明書を取得する場合、まずは登記事項証明書交付請求書に、必要事項を記入しなければなりません。登記事項証明書交付請求書は、各法務局(登記所)に備え付けてあるので、最寄りの登記所に出向いて、手続きをすることで入手が可能です。

このほか、自宅や会社のパソコンを利用すれば、オンラインで請求することもできるので、上手く活用しましょう。 

登記事項証明書交付請求書の書き方

次に、登記事項証明書交付請求書の書き方ですが、請求書の指示通りに必要事項を記入していけば、難しいことはありません。また、請求書に記入する必要事項について、次にまとめました。

  1. 氏名・住所を記載する。
  2. 登記事項証明書の土地、または建物のいずれか取得したいものに、レ点でチェックを入れる。
  3. 登記事項証明書が必要となる不動産の所在地を記入する(地番まで必要)。
  4. 建物の場合、家屋番号または所有者を記入する。
  5. 請求通数を記入する項目があり、記入しなければ1通のみ発行される。
  6. 共同担保目録が必要な場合、必要箇所にチェックする。
  7. 登記事項証明書、謄本のいずれか必要な書類に、レ点を入れる項目があるので、登記事項証明書をチェックする。
  8. 登記印紙を貼り付ける。

また、オンライン申請では申請者登録を行った後、同じように入力が必要となります。 

請求書の提出から取得までにかかる時間

登記事項証明書交付請求書を提出し、登記事項証明書が取得できるまでの時間は、取得方法によって異なります。例えば、法務局の窓口の場合、15~30分ほどで取得することができますが、オンラインなら約3~4時間ほど掛かかります。また、郵送なら翌日~翌々日の日数を要しますので、急ぐのであれば直接、窓口に出向いて申請しましょう。

登記事項証明書に関する注意事項

ここでは、登記事項証明書に関する注意事項について知っておきましょう。

例えば、取得から年月が経過すると、効力として認められない場合があります。また、データ化されていない不動産情報の取得方法や、インターネットで印刷した証書は公的に有効なのか、詳しく解説していきます。

取得から年月が経つと効力を発揮しない可能性がある

通常、公的な書類には有効期限があります。しかし登記事項証明書には有効期限がないので、提出を求める側が「数年前のものでも良い」というのであれば、効力を有します。

しかし、取得から年月が経っていて、登記情報が書き換えられているものについては効力がありません。また、住宅ローンなどの場合、直近の3~6カ月以内に取得したものが必要になることが多いので、注意しましょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

通常、求められるのは3カ月以内に発行されたものです。表題部(建物の建築年や構造など)の情報であれば、取得時期にかかわらず受理してもらえますが、甲区や乙区の内容については、古い物は要をなしません。

データ化されていない情報もある

現在では、ほとんどの土地や建物がデータ化されているため、インターネットを利用すれば、簡単に取得が可能です。データ化されているものであれば、取得できます。

しかし、一部データ化されていないものもあります。データ化されていないものはインターネットでは取得できませんので、法務局で直接手続きしなければ取得できません。

インターネットで印刷したものは証明書にはならない

現在ではインターネットで閲覧したり、印刷することで証明書の取得が簡単にできるようになりました。しかし、これを官公庁や金融機関には提出することはできません。

つまり、登記情報提供サービスで取得した情報は、公的な証明書にはならないので、法務局に赴いて官印が押印された証明書が必要です。

「登記情報提供サービス」で取得した情報は、正式な取引や契約の際に用いることはできませんが、登記内容を証明することは可能です(賃貸借契約の際の重要事項説明に添付するなど)。

事前準備を行って登記事項証明書をスムーズに取得しよう

登記事項証明書は法務局で取得する以外にも、自宅や会社のパソコンを利用すれば、オンラインで請求して発行してもらえます。

また、不動産の取引の際には「登記事項証明書」が必要であり、「登記事項証明書」の取得には「土地の地番や家屋番号」が必要です。不動産を購入する際には、土地の地番や家屋番号が必要となりますので、スムーズに取得するためにも、あらかじめ準備しておきましょう。

また、マンションや不動産の売却をご検討ならこちらの記事がおすすめです。


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