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不動産を所有していると、毎年固定資産税を支払わなければなりません。
これは義務ですので支払いは必須ですが、金額が本当に正しいのか、平均はいくらぐらいなのかと疑問に持つ人もいるでしょう。
固定資産税はどのように決められているのか、平均額や安くする方法も含めて知っていきましょう。
固定資産税の平均費用はいくら?
不動産を所有している限り、固定資産税はは必ず徴収されますが、現在の納付額が正しいのかどうか、確認したい人は多いです。
固定資産税は細かい条件による変動が大きいため、明確な平均値を出すことは難しいですが、ある程度の相場なら分かります。
相場を確認し、現時点で支払い過ぎていないかどうか、チェックすることが大切です。
戸建ての固定資産税の平均
地域や建物の構造、設備などによって異なり、明確な平均というものはありませんが、戸建て住宅の場合は10~12万円程度が平均的な相場といえます。
戸建て住宅の納付額が高額になりやすいのは、土地の価格が加わるからです。
戸建住宅はマンションよりも土地が広くなるため、固定資産税の負担が大きくなります。
その結果、地価が高い都市部では、地方よりも負担が大きくなることがあるでしょう。
マンションの固定資産税の平均
戸建住宅の固定資産税の平均額が10~12万円程度なのに対して、マンションは8~10万円と若干安くなる傾向にあります。
これは、マンションの敷地は区分所有のため、戸建住宅よりも土地の負担が小さくなるからです。
マンションの敷地は、各戸の専有面積の割合によって所有する割合が決まります。
広い部屋を購入すれば、区分所有の土地面積もそれに比例して大きくなります。
課税対象の中で建物部分の割合が大きいため、年数が経過すると経年劣化による評価額の減少が起き、固定資産税は安くなりやすいでしょう。
マンションの固定資産税の計算方法は、こちらの記事をご参考にしてください。
毎年マンションの所有者に対して固定資産税が課せられます。税額が多いと経済的な負担も大きいため、マンションの購入を検討している人は税額をある程度把握しておくと安心です。ここでは、固定資産税の算出方法や軽減措置について解説していきます。
もし、マンションの売却を検討しているなら、マンション売却を成功するポイントと流れを詳しく解説したこちらの記事が参考になります。
失敗しないマンション売却のコツを宅建士監修のもとご紹介します。売却の流れや高値で売れる可能性が上がるタイミングや税金、手数料などマンションを売る際に誰もが気になるポイントをわかりやすくまとめました。
建築材料別の固定資産税の平均
同じ間取りや面積の建物でも、建築材料によって、固定資産税評価額が変わってくることがあります。
建築材料の代表的なものでいえば、鉄筋コンクリートや木材が挙げられますが、固定資産税が高くなるのは鉄筋コンクリートのほうです。
これは耐用年数の違いが関係しており、鉄筋コンクリートは約47年で、木造は約22年で価値が下がりきると考えられています。
つまり、鉄筋コンクリート造のほうが長持ちするため、それだけ資産的な価値は高いということです。
他に住宅設備なども建物の評価に関係しており、より高価な設備を導入しているほうが評価額は高くなり、固定資産税も上がると考えましょう。
固定資産税の決め方と含まれる費用
- 固定資産税の決定方法
- 固定資産税納税は毎年変動
- 土地や家屋に課せられる地方税
- 都市計画税が必要な場合もある
まずは固定資産税とはどのようなものなのか、基本的な理解を深めていきましょう。
固定資産税は所有している不動産に対してかけられる税金ですが、どのように決まっているのか、またどこに納める税金なのか知らない人が多いのではないでしょうか。
固定資産税の決定方法
固定資産税は、家屋や土地の評価額によって決まります。
土地は、固定資産税評価額によって、建物は、新築時に調査を行うことによって評価額が決定します。
家屋部分と土地部分のそれぞれで計算されます。
また、固定資産税を決定する際に使われるのは固定資産税評価額であり、不動産の購入額とは異なります。
税額の決定自体は各自治体(市町村)が行うため、納税額を知りたい場合は各自治体から届く固定資産通知書で確認すると良いでしょう。
固定資産税評価額について詳しく紹介した記事は、下記をご覧ください。
不動産の売却を検討している方は、おおよその価格を知るために、まずは固定資産税評価額を調べてみませんか?この記事では、固定資産税評価額の基礎知識や調べ方をはじめ、一度に複数の不動産会社から見積もりを取ることができる一括査定サービスをご紹介します。
固定資産税納税は毎年変動する
税金には変動制のものがあり、固定資産税もこのひとつです。
固定資産税は家屋や土地の評価額によって決まりますが、評価額は変動するため、それによって固定資産税の額も変わります。
評価額の変動は家屋と土地で異なります。
家屋は基本的には建築年数が経つほどマイナスになり、土地は場合によってプラスになることもあります。
どれだけ大切に使っていても、家屋を含む建物は年数の経過に応じて評価額は下がるので、固定資産税も安くなります。
それに対して、土地は建物のように経年劣化はなく、社会情勢や周辺地域の地価の変動によって価値が上がったり下がったりしますので、固定資産税額も同様に変化します。
そのため、地価が下がって固定資産税が安くなることはありますが、反対に地価が高騰して固定資産税が増えることもあるため、注意しなければなりません。
特に大きな変動がないなら、基本的には家屋の価値が下がる分、支払う金額は毎年少なくなっていくでしょう。
土地の価格が高騰するのは景気が良くなって社会全体の物価が上昇したり、その土地の周辺が再開発されるなどで需要が高まることにより地価が上昇したりする場合などです。
土地や家屋に課せられる地方税
固定資産税は地方税のひとつであり、不動産などの固定資産に課せられる税金です。
不動産と考えると、居住用の住宅やそれに使われる土地をイメージする人が多いですが、実際の範囲はさらに広いです。
住宅や住宅用地に限らず、商業利用されている建物や田畑も課税対象です。
また、例えば駐車場の場合、土地に固定資産税が課税されますが、駐車場に屋根があると固定資産税が課せられる「建造物」であると見なされることがあります。
これは納屋なども同様です。
条件次第では税金の対象となっていることもあるため、注意しなければなりません。
都市計画税が必要な場合もある
地域によって固定資産税だけでなく、都市計画税も納めなければなりません。
都市計画税は都市整備や公共事業のための費用として徴収されている税金であり、これも地方税のひとつです。
都市計画税も家屋や土地に対して課税され、固定資産税と一緒に支払います。
都市計画税も評価額に応じて課税金額が異なりますが、税率は地域によって異なります。
最大税率は0.3%であり、固定資産税の標準税率である1.4%と合わせると、評価額の最大1.7%分を税金として支払わなければなりません。
都市計画税だけでなく、固定資産税も地域によって税率が異なる場合があります。標準税率は1.4%ですが、これは固定されているわけではなく、また制限があるわけでもありません。実際に何%徴収されているかは、地域ごとに確認が必要です。
固定資産税相場の計算方法
固定資産税がどのように決定されるのか、その方法を把握し、自分で計算する方法も学んでいきましょう。
地方行政による家屋調査
新しく建てられた建物の固定資産税を決める際には、必ず地方行政から調査員が派遣され、家屋調査を行います。
家屋調査で物件の様子を見て、そこから評価額を算出して固定資産税額を決定します。
家屋調査が行われるのは新築の物件のみであり、2年目以降は地価の変動や年数に応じた劣化を考慮して計算されることが基本です。
家屋調査の際には自宅を隅々まで見られ、外観だけではなく内装の詳しい部分もチェックされます。
自宅に導入している設備が評価額に加えられるのはこのためであり、設置されている特殊な設備が多いほど、固定資産税額は高くなりやすいです。
特殊な設備とは通常の設備以外のもの、例えば、2階部分の浴室やトイレ、床暖房、埋め込み式のエアコンなども含まれます。
また、家屋調査には立ち会いが必要なため、事前に送付される通知書から予約する際に、都合のよい日に設定しなければなりません。
立ち会いは必須ですが予約者本人の立ち会いは必須ではないため、代理を立てることも可能です。
家屋調査の際に必要な書類
家屋調査の際には、次の書類を用意しておかなければなりません。
- 認印
- 個人番号(マイナンバー)を確認できるもの
- 建築確認済証(建築確認申請書類一式・平面図・立面図・断面図等を含む)
- 見積書および工事請負契約書
- 家屋の平面図(各階)の写し
特に当日参考にする建築確認済証や見積書、工事請負契約書や家屋の平面図などは重要書類のため、忘れずに準備しておきましょう。
建築確認済証は平面図や立面図、断面図を含む、建築確認申請書類の一式が必要です。
家屋の平面図は、各階のものを用意しておきましょう。
水回りに要注意
固定資産税は自宅内部の設備によっても変動し、特に水回りはチェックされやすいため注意が必要です。
例えば、トイレや洗面台、浴室などの機能や数が見られており、複数個設置していると、加算対象になる場合があります。
トイレや洗面台が2個以上あるからといって、全ての場合で増税されるとは限りませんが、増税対象になりやすいことは理解しておきましょう。
また、他にも多機能な浴室やエアコンなど、普通の生活で必要な設備に、プラスアルファした機能が搭載されたものは、固定資産税の加算対象になりやすいです。
固定資産税の計算方法
あくまで概算となりますが、土地の固定資産税は自分でも計算できます。
まず土地にかかる固定資産税を計算するには、土地の評価額を算出しなければなりません。
評価額は、土地の面積に路線価をかけることで求められます。
路線価は国税庁のホームページで公開されているため、これを参考にしましょう。
求めた評価額に、固定資産税の標準税率の1.4%をかけると、概算の金額が算出できます。
建物は本体だけではなく、各種設備も評価額に含まれ、かつ経年劣化があるため、個人で計算するのは難しいです。
- 家屋の評価額
- 評点1点あたりの価額×床面積×単位面積あたりの再建築費評点×経年減点補正率
基本的にはこの式で評価額が分かり、それに1.4%をかけると固定資産税が求められます。
家屋を現時点で再構築すると、いくらかかるかという物価にも関係する点が出てくるため、難易度が高く、土地よりも大まかな計算になると考えましょう。
固定資産税の計算をシミュレーションしたい方は、こちらの記事をご覧ください。
「家を新築する予定がある」「両親から土地を譲り受けた」など不動産を手にする際、一体どれくらいの固定資産を払えばよいのか気になるところです。複雑な計算式をイメージしがちな固定資産税ですが、実は自分でシュミレーションすることが可能です。
家屋の評価額は「家屋評価額=再建築に必要な金額×建物の劣化等による減価」の計算式でも確認できます。
参考:財産評価基準書|国税庁
固定資産税費用を安くする方法
- 家屋調査は慎重にする
- 減税措置を活用する
- 固定資産税に納得できない場合
毎年納付しなければならない固定資産税は、実は負担額を減らせる場合があります。
通知された通りに支払っていると、不必要に多く納付してしまっている場合があるため、注意が必要です。
固定資産税を安くするには何をすべきか、3つの方法を知っておきましょう。
家屋調査は慎重にする
固定資産税を決める上で重要なのは、新築時に行われる家屋調査です。
家屋調査はできるだけ立ち会うようにし、何がどのように評価されているのか、その場で慎重に確認しておきましょう。
評価額の決定は調査員が行うため、当然ヒューマンエラーが出ることもあります。
それを放っておくと間違った金額のまま固定資産税を請求されることになってしまいます。
疑問点がある場合は税額が決定する前に申し出て、間違いがないか確認することが大切です。
減税措置を活用する
一部の家屋や土地は、固定資産税の減税措置となるため、積極的に活用しましょう。
例えば、2020年の3月31日までに新築した一戸建ての家屋は、3年間の固定資産税の評価額を2分の1に軽減してもらえます。
また、マンションなら5年間2分の1となります。
土地にも減税措置は適用でき、広さに応じて評価額の3分の1から6分の1程度の減税が可能です。
固定資産税の軽減措置の種類は多く、地域によって減税措置の手続きの有無は異なります。
申し込みが必要かどうかは事前に確認しておきましょう。
各市町村(東京23区内は東京都主税局)のホームページで固定資産税の所管部署を調べ、確認しておくとよいです。
固定資産税の減税方法はこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
不動産を所有している人が毎年支払う固定資産税ですが、軽減措置があることをご存知ですか。軽減措置の要件に当てはまれば、税金の負担を減らすことができます。固定資産税の軽減措置について、固定資産税の基礎知識を交えながらご紹介します。
固定資産税に納得できない場合
すでに決定している固定資産税に納得がいかない場合は、市町村(東京23区は都)に申し出て再調査をしてもらうことも可能です。
再調査によって正しい金額が分かり、減税となって払い過ぎた分が戻ってくるケースはあります。
必ずしも安くなるとは限りませんが、現在の納付額が平均よりも高いと感じるなら、再調査をしてもらってもよいです。
また、実際に住んでいない・使われていない不動産であれば、売却するのも固定資産税を削減できます。
売却する前に、一括査定サービスを使うことで、より正確な相場に近づくほか、高く売ってくれる不動産会社も見つかりやすいですので、ぜひお試してみてください。
固定資産税に関する相談窓口
固定資産税について悩みや疑問がある場合は、どちらかの方法で解決しましょう。
- 役所に相談する
- 税理士に相談する
固定資産税は複雑なことも多いため、分からない時は無理せず専門家に聞くことがおすすめです。
役所に相談する
市町村の役所には、税金についての相談窓口が設けられているため、ここで固定資産税についての悩みを相談しましょう。
固定資産税は、市町村(東京23区は都)で定められている税金のため、その地域の役所で聞くのがもっとも確実で早いです。
地域によっては電話相談が可能だったり、事前予約で無料相談会に参加できたりすることもあります。
税理士に相談する
税金の専門知識を持った税理士に相談することも、良い方法です。
税理士への相談では、固定資産税についての疑問を聞くだけではなく、払い過ぎはないかや、還付や減額の可否なども調べてもらえます。
有料の場合が多いですが、初回は無料で相談してくれる場合もあるため、相談しやすそうな税理士を探してみましょう。
固定資産税の平均金額まとめ
不動産に課税される固定資産税は、評価の基準が細かいため、明確に平均を知ることは難しいです。
しかし、ある程度の算出はできるため、自宅の固定資産税額と比較し、高すぎることはないか確認しておく必要があります。
固定資産税は課税評価額を下げてもらったり、払いすぎた分を還付してもらったりすることもできるため、一度確認し、必要に応じて専門家に相談するとよいです。
固定資産税の納期の前に、しっかり確認しておきましょう。
固定資産税の基礎知識から、固定資産税の納期の調べ方や、納期が過ぎた場合の対処法を解説しています。固定資産税の納期が分からないから調べたい、過ぎたらどうなるか知りたいという方におすすめです。また固定資産税の計算方法についても解説しています。