田舎でおすすめな土地活用10選|活用すべき土地の見分け方や注意点を解説

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土地活用と言っても、都会と田舎では難易度が異なります。

やはり、都会の方が「借りたい」という需要が高いので、土地活用のしやすさで言えば、都会に軍配が上がります。

だからといって、田舎では土地活用ができないのかというと、そういう訳ではありません。

田舎ならではの土地活用方法もあるので、むしろ都会よりも田舎の方が有利な場合もあります。

そこで今回は、「田舎ならではの土地活用方法」について具体的に説明していきますので、「田舎で土地活用を考えている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。
 日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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田舎の土地活用事情

活用しやすい土地と活用しにくい土地

基本的に田舎の土地は、活用できるのであれば活用するべきです。

プラスの資産に変えれば収益が発生するからという理由もあるのですが、「放置しておくと固定資産税が無駄に発生するから」というのが最も大きな理由です。

田舎の土地を空き地のまま放置しておいても、固定資産税は永遠に発生します。

それであれば、小さくても良いので土地を活用し、収益で固定資産税を支払うような形にした方が良いのではないでしょうか。

ここでは、「活用しやすい田舎の土地」と「活用しにくい田舎の土地」について具体的に説明していきます。

活用しやすい土地

以下のような土地は、比較的活用しやすいと言えます。

  • 駅から徒歩圏内の土地
  • 地価が高く、中高層の建物が多いエリアの土地
  • 利便性が良いエリアの土地
  • 住環境が良好なエリアの土地
  • 住宅地周辺(郊外でも可)にある土地
  • 商業エリアの土地
  • 観光地や病院が近い土地
  • 幹線道路沿いの土地
  • 事務所が多いエリアの土地
  • 地盤が固いエリアの土地

活用しにくい土地

ここでは、活用しにくい土地の特徴を具体的に説明していきます。

規制が厳しい

活用しにくい土地1つ目は、「規制が厳しい土地」です。

田舎では、農地や自然などを守る法律が定められていることが多いため、そもそも土地活用自体ができない場合もあります。

特に厳しいと言われている規制は、都市計画法で定められている「市街化調整区域」です。

市街化調整区域には、原則、建物を建てることができません。そうなると、土地の活用方法がかなり限られてきます。

しかし、建物が建てられないのであれば、それ以外の戦略で土地活用を行えば良いので心配する必要はありません。

また、市街化調整区域の土地を売ることを検討している方に、市街化調整区域の不動産売買のコツ及び流れは、こちらの記事で紹介しています。

その土地の需要が低い

活用しにくい土地2つ目は、「需要が低い土地」です。

例えば、人が少ない地域に賃貸物件を建ててもそもそも入居者がいなければ、成り立ちません。

また、コインパーキングにしたとしても、周辺に店舗がなければ利用する人は少ないと考えられます。

田舎の土地は賃貸需要・購入需要が弱い傾向にあるため、田舎ならではの土地活用をしなければ失敗してしまいます。

地形に問題がある

活用しにくい土地3つ目は、「地形に問題がある土地」です。

例えば、平地だと思っていた雑木林に、実は窪みや丘があったというのも珍しくありません。

造成すると言っても、整地だけ行えば良い土地なのか、伐採・地盤改良なども行わなければいけない土地なのか、と様々です。

黄 威翔/宅地建物取引士黄 威翔/宅地建物取引士

地域にもよりますが、一通りの造成を行う場合は、坪5万円程度の造成費がかかります。
もしも、地形に問題がある土地を活用する場合は、まず造成費がいくらかかるのか把握することから始めましょう。

田舎で土地活用する際に確認すべきこと

土地活用する場合に確認するべき2つの規制

ここでは、土地活用する場合にまず確認するべき2つの規制を具体的に説明していきます。

市街化調整区域

確認するべき1つ目の規制は、「市街化調整区域」です。

先ほども説明しましたが、市街化調整区域に建物を建てることはできません。

市街化調整区域か否かで土地活用の戦略が大きく異なるため、まずはその土地が市街化調整区域なのかどうかを調べましょう。

調べ方1:市区町村が提供しているシステムを使う

市区町村が市街化調整区域や市街化区域、そして用途地域などを調べる検索システムを提供していることがあります。

そのため、基本的にはその検索システムを使いましょう。

しかし、検索システムを提供していない自治体も存在するので注意しましょう。

調べ方2:役所で確認する

検索システムが提供されていない場合は、役所の都市計画課に行き、市街化調整区域か否かを確認しましょう。

用途地域図や都市計画図を販売している場合もあるので、必要であれば購入しましょう。

農地法

確認するべき2つ目の規制は「農地法」です。

仮に地目が田や畑などの農地だった場合、その農地を他の地目に変えるときは農業委員会の許可を得なければいけません。

また、エリアが農業振興地域に指定されている場合、その土地を他の地目に変えることはできません。

そのため、まずは農業振興地域に指定されているか否かを確認し、その後に農地を宅地に変えるためにはどのくらいの期間と費用がかかるのかを調べましょう。

田舎ならではの土地活用方法

田舎ならではの土地活用方法

ここでは、田舎ならではの土地活用方法を具体的に説明していきます。

太陽光発電運営

田舎ならではの土地活用方法1つ目は、「太陽光発電」です。

「田舎の土地活用と言ったら太陽光発電」と言われるほど田舎では有名な土地活用方法です。

田舎最大の弱点は、集客が大変なことです。しかし、太陽光発電運営は集客を必要としません。

また、田舎は土地が広い傾向にあるため、太陽光発電を設置しやすいという特徴があります。

田舎と太陽光発電は非常に相性が良い土地活用方法なので、まずはこちらを検討してみることをおすすめします。

戸建て賃貸住宅経営

田舎ならではの土地活用方法2つ目は、「戸建て賃貸住宅」です。

集客を必要としますが、アパート経営やマンション経営と比べて、多くの入居者を集める必要がありません。

最近は、リモートワークを導入している企業が増えてきているため、「田舎移住」の需要が高まってきています。

そのような方々を狙って、戸建て賃貸経営をするというのも田舎ならではの戦略と言えるでしょう。

また、田舎に移住し、シェアハウスで生活している方々も増えてきているため、シェアハウスを想定した戸建て賃貸経営もおすすめです。

資材置き場運営

田舎ならではの土地活用方法3つ目は、「資材置き場」です。

資材置き場であれば、市街化調整区域や農地法などの規制があるエリアでも、気にすることなく運営できます。

また、管理の必要性がないため、非常にお手軽な土地活用方法です。

そのため、「とりあえず、資材置き場として活用し、本格的な土地活用は時間をかけて考える」ということもできます。

サービス付き高齢者向け住宅経営(サ高住)

田舎ならではの土地活用方法4つ目は、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。

サービス付き高齢者向け住宅は、田舎の方が都会よりも需要が高い傾向にあります。

なぜなら、なるべく静かなところで過ごしたいという利用者が多いからです。

しかし、サービス付き高齢者向け住宅を運営していく場合、多額の初期費用がかかりますし、経営者としての判断も必要になります。

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独学での運営は非常に危険ですので、まずは専門家に相談してみることをおすすめします。

トランクルーム運営

田舎ならではの土地活用方法5つ目は、「トランクルーム運営」です。

トランクルーム運営は、土地の立地が悪くても問題がない土地活用方法です。

また、少ない初期投資で利回り20%程度を見込めるため、土地活用初心者でも始めやすいと言えます。

土地のレンタル

田舎ならではの土地活用方法6つ目は、「土地のレンタル」です。

その名の通り、土地を事業者に貸し出すだけの土地活用方法なので、非常に簡単です。

また、初期投資が不要で手間がかからないのが最大のメリットと言えるでしょう。

それでいて、比較的安定して収益が発生するため、メリットが多い土地活用方法です。

自動販売機を設置する

田舎ならではの土地活用方法7つ目は、「自動販売機の設置」です。

自動販売機運営は、基本的に設置会社に全て任せるため、土地の所有者がやることは毎月3000円程度の電気代を支払うだけです。

売上の20%を受け取れるため、販売本数を増やせば高い収益が期待できます。

田舎農地の土地活用方法

所有している土地が農地だった場合の活用方法

ここでは、所有している土地が農地だった場合の土地活用方法を紹介していきます。

農家に土地を売却する、または貸し出す

所有している土地が農地だった場合、農家に土地を売却するか、貸し出すことをおすすめします。

しかし、地目を変更せずに農地を売却・貸し出しする場合でも、農業委員会の許可が必要になるため注意しましょう。

市民農園として利用する

所有している土地が農地だった場合、市民農園にするという方法もあります。

貸し出すまでの手続きが、やや複雑ですが、学校や地域の交流場になったり高齢者の生きがいづくりの場になったりするため、非常に高いニーズがあります。

農地転用する

所有している土地が農地だった場合、農地転用(農地を農地以外のものにすること)するという方法もあります。

基本的に農業振興地域に定められていなければ、農地転用が可能です。

農地転用手続きに関しては、司法書士に依頼できるため、面倒ことを省きたい場合は司法書士に手続きを代行してもらいましょう。

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まとめ

今回は、「田舎の土地活用」をテーマに解説してきました。

まず、田舎の土地は活用できるのであれば、活用しましょう。

そして、「市街化調整区域か否か」と「農地法が絡んでいないか」この2つを調べましょう。

田舎は土地活用ができないと言われる場合もありますが、太陽光発電や戸建て賃貸経営など、田舎ならではの土地活用方法もあります。

そのため、「田舎だから土地活用ができない」ではなく、「田舎だからこそできる土地活用は何か」という視点で自分に合った土地活用方法を探してみましょう。