
不動産売却は大手か中小のどこがいい?それぞれのメリット・デメリットを説明し不動産売却の3つポイントについて紹介します。
不動産を売却しようと検討している人は「少しでも高く売りたい」と考えている方が多いでしょう。
さらに細かく言ってしまえば「なるべく相場以下では買いたたかれたくない」と思っている人も。
その思いを叶える為には、大手か地域密着型の中小のどっちがいいのか?と悩んでいる方もいるでしょう。
今回、この記事では大手と中小のメリット・デメリットを説明し、不動産売却の4つのポイントについて紹介していきます。
大手不動産会社のメリットは?
それではさっそく大手不動産会社のメリットについて紹介します。
中小にはない大体的な広告で宣伝してくれる
大手の業者は中小にはない宣伝能力の高さがあります。全国に支店を持っていますので、そのネットワーク力があるので、自社のポータルサイトから地域の絞り込みをすれば、すぐにその物件情報を閲覧することができます。
また、全国に支店があるので、買い手のリストも多いので「早く売る」ことができるかもしれません。
ブランド力があるので買い手も安心できる
大手に不動産を売却するもう一つのメリットとしては「ブランド力」があることです。
中古物件を購入しようと考えている人は「購入してすぐに設備が壊れたいしないか」「価格は妥当なのか?」「瑕疵の心配はどうか?」など様々な不安があるもの。
そうした不安を解消を解消する保証制度を設けているのも大手の強みになります。
家を購入する年齢は30代~40代の人は主に大手志向が強く、新聞の広告よりもネットの情報を参考にすることが多く、大手のブランド力は買い手も安心することができるのです。
大手不動産会社のデメリットは?
次に大手不動産会社のデメリットについて紹介していきます。
一人の担当が多くの案件を持つのでドライに感じること
大手不動産会社のデメリットは「ドライ」に感じることです。
一人でいくつもの案件を担当することになりますので、それだけ問い合わせも殺到しますので、それだけ個々の売主への対応は粗くなってしまいます。
他の優先事項が多かったり、自分の不動産は後回しにされたりする可能性があります。
もちろん、全ての担当者がドライというわけではありませんが、中小と比べてコミュニケーションを取ることは難しいかもしれません。
大手は両手仲介に拘り売主側が損することも
両手仲介とは簡単に言えば、買主と売主の両方から仲介料を貰うこと。
この両手仲介を行うことで不動産会社は得られる報酬を2倍にすることができます。
ちなみに買主か売主のどちらかしか仲介手数料を貰わないことを「片手仲介」と呼ばれています。
この両手仲介は法律違反ではありませんが、問題なのは両手取引を成立させる為に「囲い込み」が行われていることです。
売主と専任媒介契約を結んだ場合「レインズ(REINS)」という他社も不動産の情報を調べることができる業者専用のデータベースに登録しなければなりません。
しかし、囲い込みを行っている会社は、情報登録を故意にしなかったり、情報と見て問い合わせてきた不動産会社から問い合わせが合っても「もう買主が見つかった」など嘘の情報を伝えて門前払いする行為が横行しています。
売主側からすれば「別に両手仲介でも、業者の報酬が2倍になっても売れたらいい」と思うかもいるかもしれませんが、実はとても損する可能性があるのです。
例えば、1550万円の相場の不動産があったとしましょう。それを値下げしないで片手仲介で売却が成立しました。
- (1550万円×3%+6万円)×消費税(10%)=57.7万円
が不動産会社の報酬になります。
それでは中々売れずに1400万まで値下げをして両手仲介で売却が成立した場合は
- (1400万円×3%+6万円)×消費税(10%)×2=105.6万円
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が不動産会社の報酬になり、値下げしても片手仲介よりも多く貰えます。
不動産会社からすれば片手仲介で一杯の仲介手数料を貰うより、値段を下げてでも両手取引を行う方が儲かることができるのです。
この囲い込みをされると、本来の相場よりも安く売却する可能性があり売主だけが損をすることになります。
もちろん、大手だけではありませんが、比較的囲い込みを行っているのは大きい会社が多いと思っておきましょう。
中小の不動産会社のメリットは?
次に中小の不動産会社のメリットについて紹介していきます。
親身になってくれるところが多い
中小の不動産会社は大手と比べて親身になってくれるところが多いです。
担当者がドライであってもしっかりと成果を挙げてくれるのであれば、それで問題ないという人もいるかもしれませんが、不動産売却は人生に1回あるかないかです。
それを「他の物件の方が好条件だし後回しにしよう」といった片手間感覚よりも「しっかりと売れるようにサポートしてあげよう」という担当者の方が気持ちよいものです。
不動産を売却するには3~6ヵ月程度はかかり、その間は担当者をパートナーとして協力し合うことが大事になりますので信頼できる業者を見つけると精神的に非常に楽になります。
地域密着型で独自の情報を持っていることも多い
不動産の情報は全て大手が持っているというわけではありません。
地域密着型の中小は大手にはない「独自のネットワーク」を築いていることも見逃してはいけません。
むしろ不動産を売却するコツは昔からある不動産会社の方が知っているものです。
また、地域の人達の繋がりも濃い為「良い物件が出てきたらすぐに教えてほしい」と地域限定で物件を探している顧客の依頼を受けていたり、昔から付き合いのある人達のルートで買い手の情報が入ったりします。
不動産を購入する人はその家の価格や面積だけを知りたいわけではありません。
地域でのトラブル、町会のしきたり、学校の区分、周辺の治安などたくさん知りたいことがあります。
このような質問をしても、全国を担当する大手では納得のいく回答がいくかは定かではありません。
地元の情報が豊富であることも地域密着型の中小の強みと言えるでしょう。
中小の不動産会社のデメリットは?
それでは次に中小の不動産会社のデメリットについて紹介していきましょう。
大手に比べて宣伝力が弱い
中小の不動産会社のデメリットは大手に比べて宣伝力が弱いです。
アットホームやSUUMOといった物件のポータルサイトはたくさんの情報を載せたいので大手を優遇して広告料を安くしています。
たくさんの情報を載せることで、そのサイト自身の価値が上がっていくので中小の不動産会社からは高い広告費用を取っています。
その為、ネットでは自社サイトのみでの公開、後はチラシなどの紙媒体などでしか広告をうつことしかできません。
そうなると、ネットで情報を探す30代~40代からの目には止まらず、なかなか売却が進まない可能性もあるでしょう。
結局大手か中小どっちがいいの?
それでは、大手か中小の不動産会社どちらを選べばいいのかを紹介していきます。
人気のある地域は大手
大手の不動産会社は「築浅」「都市部などの人気のある地域に物件を持っている人」が向いています。
人気のある地域は元々一定の需要があることが予想されるので、後は物件を探している人の目に止まるように大体的な広告をうつだけです。
また、築浅物件も購入希望者が多いので、大手も力を入れやすいです。
築浅物件、人気のある地域に物件を持っている人は大手を利用してみるのを検討しましょう。
郊外に物件を持つ人は中小が良い
中小の不動産会社に向いている人は郊外に物件を持っている人です。
特に大手が進出しないエリアは、全国に支店を持っている大手でも情報が少なくどうアピールすれば良いかわからないからです。
昔から地域に根付いている不動産会社であれば、自分がこれから売ろうとしている物件の良さ、周辺地域の良さをしっかりと理解してくれ、情報もたくさん持っています。
もちろん、郊外だから大手に依頼してはいけないということではありませんが、地域密着型の不動産に依頼する方が有利になるでしょう。
まとめ
不動産売却は大手か中小のどこがいいのか?について紹介しましたがいかがでしたか?
それぞれに良し悪しがあるので、どちらがいいとは一概に言うことはできませんが人気の地域なら大手、郊外なら中小を目安に依頼するといいでしょう。
不動産売却は時間がかかるものです。高い査定額だけに目が行くのではなく、長い付き合いとなる不動産会社がどれだけ信頼できるのかが売却の成功のカギとも言えるでしょう。