土地査定で損しないためのポイントは?相場の下調べと査定方法の把握が鍵

土地を売却するときは、不動産会社へ査定を依頼するのが一般的な流れです。

しかし、その査定額が高いのか安いのか、自分自身で判断する必要があります。

また、土地売却を依頼する不動産会社を、査定額だけで決めることはあまりおすすめではありません。

査定額を算出した根拠を、明確に示してくれるかが重要です。

本記事では、査定時を確認する際の注意点や自分で相場を調べる方法について解説します。

また、査定から不動産会社との契約までの流れも記載していますので、土地の売却を行う際、参考にしてください。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。
 日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

この記事の監修者

宮里 恵 / ファイナンシャルプランナー

宮里 恵 / ファイナンシャルプランナー

保育士、営業事務の仕事を経てファイナンシャルプランナーに転身。それから13年間、独身・子育て世代・定年後と、幅広い層から相談をいただいています。特に、主婦FPとして「等身大の目線でのアドバイス」が好評です。 個別相談を主に、マネーセミナーも定期的に行っているほか、お金の専門家としてテレビ取材なども受けています。

こちらから査定を依頼できます!

HOME4Uで不動産査定

【あなたの不動産いくらで売れる?】
HOME4Uが実績重視で厳選した1,500社と提携。査定価格を簡単比較!

土地査定で損をするケース

Bさん場合

査定額が高いと得をする、低いと損をするというわけではありませんが、査定額は仲介を依頼する不動産会社選びの大切なポイントになるので、おろそかにしてはいけません。

自分で査定額の高低が判断できるように、相場を知っておく必要があるでしょう。

相場と比べて低い査定額に気付けない

不動産会社に査定額を出してもらっても、相場を知っていなければ、その査定額が安いのか高いのかがわかりません。

査定を依頼する前に、売却したい土地の価格の相場は把握しておきましょう。

相場を把握することで、査定額と相場に差がある理由を質問しやすくなります。

また、その質問に対して明確に回答してくれるかどうかも、不動産会社を選ぶ際の重要なポイントになります。

土地の特徴と不動産会社の得意分野が合致していない

不動産会社ごとに得意分野が異なります。

土地を売却するなら、やはり土地の売買を主力とする不動産会社が適しています。

土地売買の経験が豊富であればあるほど、見込み客を多く抱えている可能性が高く、高額での売却が期待できるからです。

また、土地の特徴も不動産会社選びに関係します。

売りたい土地の特徴を考慮し、高く売るためのノウハウを持っている不動産会社を選択することが、土地売却成功の鍵です。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

たとえば、狭小地に家を建てることを得意とする建築会社と提携している不動産会社だと、狭い土地でもうまく売却してくれる可能性が高くなるといえるでしょう。

査定額と実売価格が乖離する

査定額の段階では高額だったにも関わらず、売却活動を続けた結果、売却価格(成約価格)が査定額よりも大幅に低くなってしまうことがあります。

高額で売却が不可能だとわかっているにもかかわらず、売却依頼の契約を獲得するためにわざと高い査定額を提示するという悪質な不動産会社も存在します。

このようなリスクの存在は、1社だけでなく複数社比較することで回避できる可能性が高くなります。

査定時に発覚しなかった瑕疵がある

査定時に不動産会社が土地の瑕疵に気付けるかどうかもポイントです。

たとえば、一見すると綺麗な土地でも、掘り返してみると埋設物がある恐れがあります。

埋設物は、コンクリートガラや井戸、浄化槽などです。売却後に埋設物が発覚すると、撤去費用や賠償金が売主負担になります。

また、隣の土地との境界線が実は不明瞭になっていた、というケースもあります。

この場合、隣の土地の持ち主との話し合いの結果、査定時よりも面積が小さくなってしまう恐れがあるわけです。

最悪の場合は、この境界線を決めるための話し合いが長期化し、予定していた期間で売却できないリスクもあります。

そして、この瑕疵担保責任は、民法改正で2020年4月1日から「契約不適合責任」へ変わることにも注意が必要です。

現行法では、隠れていた瑕疵についてのみの責任でしたが、改正後は隠れていたかどうかは関係なく、売買契約書に瑕疵を記載しているか否かが問われます。

簡単に言えば、瑕疵がある旨を契約書に記載していなければ、債務不履行になるということです。

また、債務不履行時に買主が請求できる権利・損害の範囲の幅も広がります。

査定を依頼する際に、どこまで調査してくれるかを不動産会社へ質問しておきましょう。

また、瑕疵に気付けなかった場合の責任範囲についても、確認することをおすすめします。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

契約不適合責任については、売主としてはできればあまり言いたくないように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、不動産会社へ依頼する時点でしっかりとデメリットとして伝え切りましょう。

デメリットを理解してもらったうえで査定や仲介をしてもらう方が、結果的に損をしないことに繋がります。

査定を依頼する前に自分で相場を調べよう

土地の相場を調べる4つの方法

土地の査定を依頼する前に、査定額が正当かどうかを判断する基準として相場を調べておきましょう。

次にあげる方法を用いれば、ある程度自分で調べられます。

固定資産税評価額から調べる

土地の所有者には、固定資産税通知書が毎年送付されています。

そこに記載されている、固定資産税評価額をもとに計算することができます。

固定資産税評価額は、国が調査・評価する公示地価の7割が目安です。

公示地価は、民間で実際に取引される額(実勢価格)に近く、実勢価格は地価公示価格の1.1~1.2倍が相場となっています。

よって、「固定資産税評価額÷0.7×1.1~1.2」で実勢価格に近い相場を算出できます。

土地情報総合システムから調べる

「土地情報総合システム」は、過去に取引された不動産情報と、地価公示価格を確認できるサイトです。

過去の取引情報を参照する手順は次の通りです。

  1. トップページから「不動産取引価格情報検索」をクリック
  2. 取引時期・不動産の種類を選択し、地域または路線・駅名で検索
  3. 検索結果から売却したい土地の条件に近しいものを見つけて実売価格を確認

なお、取引情報には次の項目が記載されているため、自分が売却したい土地と似た条件かどうかを確認することができます。

  • 所在地
  • 地域(住宅地など)
  • 最寄駅(駅名・徒歩分数)
  • 取引総額
  • 坪単価
  • 面積
  • 平米単価
  • 形状
  • 利用目的(住宅など)
  • 前面道路との幅員・道路の種類・方位
  • 都市計画の種別
  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 取引時期

ただし、このサイトで表示されるのは、あくまでも過去実際にあった取引の分だけです。そのため、必ずしも自分が売りたい土地と近しい情報がみつかるとは限りません。

参考:土地総合情報システム|国土交通省

レインズ・マーケットインフォメーションを利用する

「レインズ・マーケットインフォメーション」は、不動産会社間で情報を共有するための、流通機構が運営する「レインズ」の情報の一部を、一般の人が活用できるようにした不動産取引情報提供サイトです。

このサイトでは、実際の取引価格(成約価格)・平米単価・面積・築年数・成約時期を確認できます。

ただし、マンション・戸建しか用意されていないため、更地の売却相場を調べるには、あまり向いていません。

更地ではなく、建物も含めて売却したいという場合は、このサイトを活用してみるとよいでしょう。

参考:レインズマーケットインフォメーション|不動産流通機構

ポータルサイトや各不動産会社のチラシを確認する

SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームといった不動産ポータルサイトで、実際に売り出されている不動産の情報を確認するのも一つの手です。

また、各不動産会社のサイトやチラシ・貼り紙で、売り出し中の価格を見ることもできます。

ただし、売り出し価格は成約価格ではありません。

成約価格は売り出し価格と上下するため、必ずしも近しい金額で売れるとは限りません。

不動産一括売却査定ならHOME4U

土地の価格が決まる要因

査定額は様々な要因で変化します。土地の価値とその他の条件が、どのように価格へ影響するのか把握しておきましょう。

公示地価や基準地価

公示地価や基準地価

国が公示地価を示す目的は、民間の土地売買価格に指標をもたらすことと、公共事業で土地を取得する際の価格の基準とするためです。

不動産会社の査定額も公示地価を基にして算出されます。

しかし、公示地価はすべての土地に対して示されるわけではないため、近隣の公示地価を参考とするのが一般的です。

なお、基準地価は、目的は公示地価と同じですが、調査主体が国ではなく都道府県です。

公示地価が都市部に集中しているのに対し、基準地価は都市以外の土地の価格も示しています。

土地の特性

土地の特性は査定額を左右する重要なポイントです。

次のような項目をチェックされます。

  • 住宅用地・農用地・商用地などの種別
  • 建ぺい率・高さ規制といった法律の規制
  • アクセスのよさ(最寄駅までの距離・都市部へのアクセスなど)
  • 学校・商店・病院などの周辺環境
  • 面積
  • 土地の形状
  • 接面道路の種別・幅員・高低差
  • 土壌汚染・埋設物の有無

土地の種別は、その土地をどのように使用するかを指定したものです。

農用地であれば、その土地は農業のためのもので、住宅や商業ビルを建てることが許可されません。

建ぺい率や高さ規制など、その土地に対して建物を建てる際の条件が定められている場合もあります。

これらの特性は、建物を建てたい買主にとっての判断基準となるため、査定額を大きく左右する項目です。

また、住宅や商業用の土地の場合、アクセスの良さや周辺環境も深い関係があります。

多くの買主を見込める立地条件が揃っているほど、高額な査定額となることが一般的です。

接面道路は文字通り、その土地が接している道路を指します。

国道・市道・私道などがあり、土地の面積の内どの程度接しているかという幅員も重要です。

旗竿地など、手前に別の土地があり、道路に出るまでの間口が狭い場合は査定額が低くなります。

また、三角地など活用が難しい形状の土地も、査定額が低くなる要因になります。

売主の事情

売主の事情によって土地の価格が左右されることもあります。

売主の事情は、先に紹介した、土地情報総合システム・レインズ・マーケットインフォメーション・ポータルサイトではわかりません。

相場を把握する際も、この点に留意しましょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

売主として自主性を持って相場を調べておきましょう。

さらに査定者に対してそれをしっかりと伝えましょう。根拠をもって査定に挑むかそうでないかで、金額が幾分か変わってきます。

土地の査定方法

土地の査定方法

土地の査定額に影響する要因がわかったところで、次は具体的な数字を算出するための方法を解説します。

この項目はやや専門的ですが、売り出し価格の交渉に役立つ情報です。

取引事例比較法

取引事例比較法は、土地の用途に関わらず査定額の算出によく使われます。

不動産会社が今回の取引と似たような事例の情報を収集し、それを基準に査定額を試算するという方法です。

近隣の取引事例が多く使われるため、前もって近隣の取引事例を集めておけば、査定額が期待よりも下回ったときに、事例を基に質問・交渉しやすくなります。

しかし、実際にはそれらの事例とは土地の特性や取引時期が異なりますので、事情補正・時点修正を行います。

よって、まったく事例通りの金額になるわけではありません。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

交渉時に確認すべきは、不動産会社が収集した事例・補正・修正した根拠です。

これらの説明が明確であり、納得できる内容かどうかを判断しましょう。

原価法

原価法は、対象となる不動産を再び調達すると仮定したら、どれほどの費用がかかるかを算出するという方法です。

土地だけでなく、建物も売却する際によく使われます。

一戸建て住宅を例にしてみましょう。

まず、同じ住宅を同じ場所に立てたとして、どれだけの費用がかかるかを算出します。

その上で、経年劣化等による減額分を割り引きます。

式にすると「積算価格=総面積(平米)×平米単価÷耐用年数×残存年数(耐用年数-築年数)」です。

また、更地の取引でも、近隣に山林の取引事例があれば、その事例を基にして木の伐採などの造成公費費用や、整地にかかった費用などを計算して査定額を算出できます。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

ただし、この方法は再調達価格の把握が困難な、都市の不動産を鑑定する場合には不向きです。

不動産会社が原価法を用いたと説明した場合には、その根拠を示してもらい、他社の査定額とも比較してみましょう。

収益還元法

収益還元法は、商用地や賃貸物件の査定で使われる方法です。

その不動産の収益性を評価して算出します。なお、この方法には直接還元法と、DCF法があります。

直接還元法

直接還元法は、1年間など一定の期間の「純収益」を、その不動産から得られる見込みの投資利回りを指す「還元利回り」で割ることで、不動産価格を算出するものです。

式にすると「一定期間の純収益÷還元利回り=不動産価格」となります。

なお、還元利回りは「利益額÷投資額」で算出でき、100万円の投資で利益が10万円なら、還元利回りは10%です。

簡易的な例として、1年間の家賃収入が100万円、修繕費・税金・保険料などの経費が年間20万円、還元利回り5%のアパートがあるとします。

この場合、純収益は80万円であるため、「80万円÷0.05=1,600万円」が不動産価格です。

DCF法

DCF法は、ディスカウントキャッシュフロー法を略した名称です。

キャッシュフローはお金の流れのことで、将来よりも現在得られる、または手元にある現金に価値をおきます。

この考え方を、小売りで例えて説明します。

一般的な会計では、100円で仕入れた品を200円で売ることができれば、100円の黒字として計上し、売れなくても会計上は仕入れた品は同額の資産扱いです。

一方、キャッシュフローでは100円で仕入れた時点で一旦マイナスとして計上し、売上を回収できるまでは100円マイナスのままとなります。

この考え方をするのは、仕入れた品の100円分よりも、現金として100円を持っている方が、他の投資でさらなる利益を得られる可能性が高いとみなすからです。

DCF法もこの考えを基にしています。

不動産価格におけるDCF法は、直接還元法より複雑です。

不動産を保有している間に得られる純収益と、売却で得られる価格を、現在価格に割り戻し、その合計額を不動産価格とします。

では、5年間保有して売却する土地を例として、計算式を紹介します。

「年間の収益 ÷(1+割引率)のn(1~5)乗…+売却価格 ÷ (1+割引率)の5乗=不動産価格」

割引率は、将来受け取れる金額を現在受け取るとしたら、どの程度減額されるかを割合で示したものです。

これはあくまでも簡易定で、3~5%が目安となります。

例えば、年間の収益が100万円、割引率が3%のアパートを5年間保有し、5年後の売却額が1,000万円の不動産とすると、次のような計算になります。

1年目 100万円÷(1+003)1 97万円
2年目 100万円÷(1+003)2 94万円
3年目 100万円÷(1+003)3 91万円
4年目 100万円÷(1+003)4 89万円
5年目 100万円÷(1+003)5 86万円
売却時 1,000万円×(1+003)5 860万円
合計(現在の不動産価格) 1,320万円

このように、DCF法は非常に複雑であるため、完璧に理解するのは困難です。

とはいえ、不動産会社に説明を求めたとき、難しい言葉で圧倒されないためには、ある程度知っておいた方が役立ちます。

不動産一括売却査定ならHOME4U

土地の査定を依頼する流れ

土地の査定を依頼する流れ

次は、実際に査定を依頼するまでの流れの解説です。

流れの中にも損をしないためのポイントがあるため、順を追って記載します。

1.土地の相場を調べる

不動産会社に査定を依頼するする前に、自分で土地の相場を調べておきましょう。

自分で相場を調べる方法を再度記載します。

  • 固定資産税評価額から調べる
  • 土地情報総合システムから調べる
  • レインズ・マーケットインフォメーションを利用する
  • ポータルサイトや各不動産会社のチラシを見る

2.不動産会社へ簡易査定を依頼

自分での相場の下調べが終わったら、不動産会社へ簡易査定を依頼します。

この段階では、住所・土地の種別・面積など簡易的な情報だけで、目安となる金額が提示されます。

一括査定サイトなら複数同時に見積もりが出せる

一括査定サイトなら複数同時に見積もりが出せる

1社にだけ簡易査定を依頼しても、不動産会社の良し悪しを判断するのは難しいものがあります。

簡易査定の段階では複数社に連絡し、いくつかの提案が出揃った中で比較することがベストです。

下調べした相場との比較はもちろん、複数社の中で、明確な理由がなく突出して高額・低額を提示する会社があれば、やや警戒した方がよいでしょう。

なお、自分で複数社を、それも土地売却を専門とする不動産会社を選出するのは難しいため、一括査定サイトの活用がおすすめです。

3.現地調査の日程を決める

簡易査定の金額や対応を見て、交渉を上手く進められそうな数社に、現地調査を依頼しましょう。

目安としては、比較するには十分で、なおかつ連絡の手間をかけすぎなくて済む3~5社がおすすめです。

現地の調査自体は、一般的に1~2時間程度で終わりますが、長引く可能性もあるため、時間の猶予を大きくとって、不動産会社同士がブッキングしないように日時を設定しましょう。

4.現地調査

現地調査当日は、次のような項目を主に確認します。

  • 立地
  • 周辺環境
  • アクセスのよさなどの利便性
  • 土地の形状や状態
  • 近隣との関係(ゴミ・騒音など)

また、建物がある場合は次のような項目も確認します。

  • 建物構造
  • 間取り
  • 外壁や屋根の状態
  • 設備の種類・状態・経過年数
  • 眺望・日当たり

これらの調査をしつつ、売却する理由・売却希望額を質問されます。

住宅の場合は、退去予定時期と住宅ローンの残債も尋ねられるため、できるだけ明確にしておきましょう。

売主からの質問も、このタイミングで行うことがおすすめです。

疑問や不安をすべて伝え、親身になって返答してくれる不動産会社を選べば、その後の手続き・売却に向けた活動が円滑に進みやすくなります。

そして、査定の際には、その土地のアピールポイントや、不都合な事実も隠さずに伝えましょう。

アピールポイントが高額査定につながる可能性もあれば、逆に不都合な事実を隠して契約することによって、トラブルに発展する恐れがあるからです。

5.必要書類を確認する

不動産会社に売却活動を依頼する、媒介契約の際に必要な書類がいくつかあります。

  • 不動産を取得した際の売買契約書
  • 重要事項証明書
  • 登記簿謄本・権利証
  • (建物がある場合)図面・設備の仕様書
  • 固定資産税の納付状況がわかる書類

なお、これらの書類は、現地調査の時点で揃えておいた方がスムーズです。

これ以外にも求められる書類があるかもしれないため、必要書類はあらかじめ教えてもらいましょう。

6.査定額(査定結果)を確認する

査定額の算出には、現地調査から1週間程度かかります。

現地調査後、不動産会社は役所や法務局で以下のような項目を確認し、その結果も含めて試算するからです。

  • 土地に対する法規制
  • 接面道路との関係
  • インフラ状況
  • 隣地との境界
  • 地盤

査定が終わると、不動産会社から査定結果の報告がきます。

複数社に査定を依頼していた場合は、比較して媒介契約を結びたい会社を選出しましょう。

7.不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産売買の媒介契約には、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約があります。

媒介契約の種類 複数の不動産会社と同時契約 自分で親族等の買主をみつける 契約の有効期限 流通機構レインズへの登録義務 販売活動の報告義務
一般媒介契約
専任媒介契約 不可 3ヶ月 7日以内に登録 2週間に1度以上
専属専任媒介契約 不可 不可 3ヶ月 5日以内に登録 1週間に1度以上

この契約の種別は、媒介手数料の支払いにも関係してきます。

一般媒介契約の場合、複数社と媒介契約を結んでも、媒介手数料の支払いは成約にいたった売主をみつけた不動産会社のみです。

また、自分で親族や友人などから買主をみつけ、直接取引をした場合には手数料が発生しません。

専任媒介契約では複数社との同時契約はできないため、基本的には媒介契約を結んだ会社が買主をみつけ、成約に至ります。

なお、契約の有効期限を超えても買主が見つからない場合や、売主が自分で買主を探し出して直接取引した場合には、この限りではありません。

一方、専属専任媒介契約は、複数社との同時契約に加え、自分で買主をみつけることも不可です。

その分、不動産会社が手数料を獲得する可能性が最も高いため、販売活動の熱量も期待できます。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

媒介契約は長くても3か月です。

もちろん最初の3か月で成約することが一番望ましいですが、そうでない場合は再度他社に依頼するということもひとつの選択肢です。

宮里 恵 / ファイナンシャルプランナー
宮里 恵 / ファイナンシャルプランナー

土地を売却して赤字になった場合、個人の土地の場合は譲渡所得の金額が生じた際に、その損失金額をほかの土地または建物の譲渡所得の金額から控除できます。

不動産会社と媒介契約を結ぶ

査定額の提示から媒介契約までに注意すること

査定額の提示から媒介契約までに注意すること

最後に、査定額を提示されてから、媒介契約を結ぶまでに注意すべき点を解説します。

最高額の査定額が必ずしも最適な判断とは限らない

冒頭で、売却依頼の契約を獲得したいがために、わざと相場よりも高額な査定額を提示するケースがあると紹介しました。

しかし、それ以外にも、他社の査定額と比較して格段に高額になることもあります。

たとえば、他社は気づいた瑕疵・不都合な条件に、当該の不動産会社だけが気付いていないケースです。

査定の根拠を複数社に尋ねておかなければ、この点に気付けない恐れがあります。

また、早期に売却したいという売主の事情を考慮していない場合でも、査定額は他社と比べて高くなります。

査定額は、3ヶ月以内で売れる金額を出すのが基本です。

しかし、たとえば遺産分割のためなど、今すぐ現金化したいという事情で早期売却を希望するなら、査定額は下がります。

もしこの事情を考慮していない、または失念している会社があるとすれば、査定額の段階では最高額を提示してきても不思議ではありません。

しかし、高額な売り出し価格で早期成約に至ることは稀です。

タイムリミットがある以上、もはや他社と契約し直す時間的猶予もないというタイミングでは、売り出し価格を大幅に下げるより他なくなります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

こうなると、査定時は最高額を提示しなかった他社と媒介契約をしていた方が、結果的に高く売れていたかもしれません。

「最高額=最優良」ではないことを心に留めておきましょう。

契約書の内容をよく確認する

契約書を出されても、署名捺印するまでは契約をしていません。

まだ、不動産会社との関係を取り消せる状態です。この状態でしっかりと契約書を読み込みましょう。

契約書の内容をすべて理解するのはなかなか大変ですが、署名捺印後に自分にとって不利な文言をみつけても、契約を解除するのは困難になってしまいます。

一通りしっかりと目を通し、とくに媒介契約の種類と媒介手数料の項目は注視しましょう。

媒介契約の種類については先述の通りです。

そして、媒介手数料は、法律の範囲内に設定されているかどうかを確認します。

手数料は、取引額に応じて次のように決められています。

  • 200万円以下の部分:取引額×5%+消費税
  • 200万円超400万円以下の部分:取引額×4%+消費税
  • 400万円超の部分:取引額×3%+消費税

なお、この計算は200万円超400万円以下の取引額であれば「取引額×4%+消費税+20,000円」、400万円超であれば「取引額×3%+消費税+60,000円」で速算可能です。

別途、実費での調査が必要な低廉な空家などの例外を除き、この式で求められる金額以上の手数料が、契約書に記載されているようであれば違法です。

また、この手数料以上に販売活動等で必要な実費を請求する場合には、売主に対して事後承諾ではなく、かならず事前承諾を得ることが規定されています。

このことに関連し、媒介手数料の範囲で行ってくれる販売活動の内容について、不動産会社への確認をしっかりとしておきましょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

ポイントはやはり、媒介業者担当との信頼関係です。

気になる点はすべて箇条書きのメモ等にして、契約前の段階ですべて聞きましょう。

選び抜いた不動産会社へ土地の査定を依頼しよう

土地査定から契約までに、損をしないための方法を解説してきました。

土地に限らず不動産売却は、何かと専門的な用語が飛び交い、すべてを理解するのは難しいかもしれません。

しかし、全く知らないまま不動産会社にすべてを委ねることと、自分で判断し、納得した上で進めるのとでは結果が変わってきます。

その判断の中で重要なポイントとなる複数社比較には、無料で活用できる「イエウール」など、一括査定サイトの活用がおすすめです。

できる限り損を回避し、最大限希望に沿った土地売却ができるよう、積極的に行動していきましょう。

この記事のまとめ

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

売却活動においてはまさに「自主性」が求められます。査定については、実は営業担当でも詳しくない人はいます。よい担当を探しましょう。

▼無料一括売却査定はこちら▼
※都道府県が選択されていません。
※市区町村が選択されていません。
※ご指定いただいたエリアへのお問合せは、現在取り扱っておりません。

※リンク先の売却査定/買取査定は、当社提携先の株式会社NTTデータ スマートソーシングのサービスページになります。