2020年版|リフォームは補助金でお得に!内容別に解説

リフォームの補助金制度の利用を検討している場合、「どんなリフォームに適応されるの?」「どれくらいの金額が受け取れるの?」など、気になる疑問がありますよね。

補助金制度は、期間や条件が様々でどれも一律ではないため、リフォーム前に、制度の種類や概要について確認しておくことが大切です。

ここでは、国による主なリフォーム補助金制度の種類とその概要、地方自治体が実施する補助金制度の内容や、利用に関する注意点まで、知らないと損してしまう情報を紹介します。

国による主なリフォーム補助金制度

3つの主なリフォーム補助金制度

増築や改修などのリフォーム工事の際、リフォーム補助金制度を利用することで、工事の費用を上手く抑えることができます。

次世代住宅ポイント制度|バリアフリー・省エネ・耐震性

「次世代住宅ポイント制度」は、2019年度10月の消費税増税対策として、新築住宅の購入やリフォームを対象に創設された制度です。

省エネ性・耐震性・バリアフリー性能や、宅配ボックスや浴室乾燥機などの家事負担軽減に資する設備の設置といった、一定の性能を有する住宅の新築購入やリフォームをすると、様々な商品と交換ができるポイントがもらえます。

世帯の属性 既存住宅を購入の有無 1戸あたりの上限ポイント
若者・子育て世帯 既存住宅を購入しリフォームを行う場合 60万ポイント
上記以外のリフォームを行う場合 45万ポイント
その他の世帯 安心R住宅を購入しリフォームを行う場合 45万ポイント
上記以外のリフォームを行う場合 30万ポイント

通常のリフォームの場合、最大30万ポイント(1ポイント1円相当)が付与されます。

40歳未満の若者世帯や、18歳未満の子供がいる子育て世代は、60万ポイントまで上限が引き上げられる特例もあります。

ただし、既存住宅を購入しリフォームを行う場合は、自ら居住することを目的に購入した住宅について、売買契約締結後3ヵ月以内にリフォーム工事請負契約を締結する場合に限ります。
また、それ以外のリフォームを行う場合は、自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限ります。

対象条件とポイント申請時期

次世代住宅ポイント制度の対象は、住宅の所有者等が工事を発注(工事請負契約)したリフォームとなります。

【対象条件】

  • 2019年4月1日~2020年3月31日に工事請負契約し着手したもの
  • 2018年12月21日~2019年3月31日までに工事請負契約し、2019年10月1日~2020年3月31日に着手したもの
  • 2019年10月1日以降に引渡すもの

ポイントの申請時期は、工事完了後が原則ですが、注文住宅の新築や、新築分譲住宅の購入、または1,000万円以上(税込)のリフォームの場合に限って、工事完了前にポイント申請がおこなえます。

その場合、工事完了後の「完了報告」もあわせて必要ですので、忘れないようにしましょう。 

申請方法と必要書類

ポイント発行の申請は、リフォームの対象(個別、若者・子育て、一括)や、申請するタイミングによっても手続きが違うため、よく確認しましょう。

必要書類は「次世代住宅ポイント制度」のホームページから入手することができ、申請書類は直接事務局へ郵送するか、受付窓口へ持参します。

なお、申請には工事前後、または工事中の写真が必須です。撮り忘れた場合は、ポイントが発行されないので注意しましょう。

ポイントと交換できる商品

例えば以下のような商品とポイントを交換することができます。

  • 省エネ・環境配慮に優れた商品
  • 防災関連商品
  • 健康関連商品
  • 家事負担軽減に資する商品
  • 子育て関連商品
  • 地域復興に関する商品

長期優良住宅化リフォーム|耐久性・耐震性

「長期優良住宅化リフォーム」とは、地震に強く耐久性・省エネ性に優れた、維持管理しやすい住宅にリフォームする場合、国が費用の一部を補助する制度です。

補助メニューには、「評価基準型」「認定長期優良住宅型」「高度省エネルギー型」の3種類があり、それぞれ補助金限度額が異なります。

次の表は、各補助メニューの補助限度額とその特徴です。

【各補助メニューの補助限度額と特徴】

補助メニュー 補助限度額 特徴
評価基準型 100万円 一定の耐久・耐震・省エネ性を確保
認定長期優良住宅型 200万円 より高い耐久・耐震・省エネ性を確保
高度省エネルギー型 250万円 認定長期優良住宅型より、さらに高省エネ化

三世代同居改修工事を実施する場合は、これらに加えて50万円がプラスされます。補助対象費用の内訳は次の通りで、これらの費用の合計額の1/3(限度額以下) が補助されます。 

【補助対象費用の内訳】

  • 長期優良住宅化リフォーム工事に要する費用
  • 三世代同居対応改修工事に要する費用
  • インスペクション等にかかる費用

対象要件と申請時期

長期優良住宅化リフォームの補助を受けるためには、工事の前に、住宅の劣化状況や欠陥の有無などを専門家が現状調査する「インスペクション」をおこなう必要があります。

仮にインスペクションで、床や壁の傾きなどの劣化事象が見つかった場合、リフォーム工事で補修をおこなうか、維持保全計画に、点検・補修等の対応方法と対応時期の明記が必須です。

また申請には、通年申請タイプ・事前採択タイプがあり、それぞれ申請時期が異なります。 

【対象要件の一例】

  • インスペクションを実施する
  • リフォーム履歴・維持保全計画を作成する
  • リフォーム後に、一定の基準(耐震・耐久・省エネ性等)を満たす

申請方法と必要書類

長期優良住宅化リフォームの申請方法は、ホームページのアカウント発行から始まります。

アカウントを発行したら、通年申請タイプ・事前採択タイプ、それぞれの申請順に沿って入力し、提出していく流れとなっています。 

参考:長期優良住宅化リフォーム推進事業

省エネ改修補助金制度|断熱設備

「省エネ改修補助金制度」は、高性能な断熱材やガラス・窓などを用いた、省エネ性の高い断熱改修に対し、補助金が出る制度です。

制度の概要

補助の対象となる工事には「断熱リノベ」と「次世代建材」の2種類があります。

  • 「断熱リノベ」の補助率は、補助対象費用の1/3以内で、戸建ての上限は120万円、集合住宅の上限は15万円
  • 「次世代建材」の補助率は、補助対象費用の1/2以内で、戸建ての上限は200万円、集合住宅の上限は125万円

対象要件と申請時期

「断熱リノベ」は、高性能建材・高性能設備による断熱リフォームで、

  • 15%以上の省エネ効果が見込まれること
  • が条件です。

    効果率は、早見表を使って簡単に確認することができるので、計算の必要はありません。また、補助対象には「窓のみ」の改修も新しく含まれるようになりました。

    「次世代建材」の場合は、『SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)に登録されている製品を導入すること』と、『高断熱パネル、または潜熱蓄熱建材のどちらかを使っていること』が対象要件となっています。

    SIIは環境・エネルギー問題に関する政策提言や制度設計に取り組む団体です。

    原則として、交付が決定した後に工事に着手するのが基本です。もし交付決定前に工事を始めた場合、補助対象外になってしまうため注意しましょう。

    申請方法と必要書類

    SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)のホームページで公表している申請様式をダウンロードし、必要事項を記入して、すべての添付書類をクリアファイルにファイリングしてからSIIに送付します。

    参考:SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)

    地方自治体での主なリフォーム補助金制度

    3つの補助金制度一覧

    国による補助金制度の他にも、各地方自治体が実施する、リフォームを対象とした補助金制度はたくさんあります。住んでいる地域でも、お得な補助金制度が見つかるかもしれません。

    木造一般住宅簡易補強工事に対しての助成金

    多くの自治体では、地震などによる倒壊を防ぐため、木造一般住宅の耐震診断や補強・耐震補強工事に対して、助成金制度を実施しています。次に紹介するのは助成金の対象要件の一例です。

    【助成金の対象要件】

    • 1981年(昭和56年)5月31日以前の旧耐震基準によって設計・建築された建物 
    • 市区町村や自治体に登録されている診断士が診断すること
    • 木造の一戸建てであること
    • 地域の業者に工事を発注すること

    要件は各自治体によって異なり、建物の規模、また年度によっても変動があるため、住んでいる自治体のホームページで確認が必要です。

    助成金額ですが、例えば東京都中央区の場合、耐震補強工事には、工事にかかった費用の1/2(限度額300万円)、簡易補強工事の場合は工事費用1/2(限度額150万円)となっています。

    助成金を利用するには、補強工事の契約前の申請が必要です。

    補強工事の契約前の申請方法は自治体によって異なります。
    また、非木造か木造かによっても、提出書類が異なるようですので、担当の窓口にたずねるのが一番よいと思います。
    一例ですが、和歌山市の申請時に必要な書類一覧は以下の通りです。

    1. 補助金等交付申請書(耐震改修) …様式があります。
    2. 耐震改修事業計画及び収支予算書(耐震改修・建替) …様式があります。
    3. ?市が実施した無料耐震診断の「耐震診断報告書」の建物概要と総合評価のページの写し(平成18年度以前に診断を受けた方は「耐震診断報告書」の第一面の写し)
    4. 市税の完納証明書(市税が非課税の場合は非課税証明書)(市役所2階 税証明交付窓口等にて発行)
    5. 設計費の見積書※(建築士の記名・捺印のあるもの)(※補助対象事業に耐震補強設計を含める場合)
      注)見積もりは「設計費一式」とせず、内訳を記載してください。(現地調査費、図面作成費、耐震診断
      (補強計算等)報告書作成費、諸経費 等)
    6. 工事費の見積書(施工業者の捺印又は建築士の記名・捺印のあるもの)
    7. 付近見取図
    8. その他必要書類(該当する方)
      * 「5.申請の条件6」(=?その他(該当する方)住宅の所有者が「申請者及びその同居親族」以外である場合、改修工事について所有者の同意を得ていること。(貸家、長屋及び共同住宅は、全住戸の居住者の同意)に該当する場合は、関係者からの同意書
      * 改修後に居住する予定(現住所が改修予定の住宅と異なる)の場合は、改修後の居住予定を記入</b>

    高齢者福祉住環境整備に対する補助金 

    「高齢者福祉住環境整備」は、高齢者が自立して安全に暮らせるよう、住宅環境を整備する改修工事費の一部(限度額20万円)を給付する制度です。
    対象は、介護認定を受けていない65歳以上となっています。

    【対象となる工事】

    • 手すりの取り付けや、段差の解消
    • 必要な場所にポーチ、玄関、廊下、階段、トイレ、浴室等を設置
    • 滑り防止や移動の円滑化を目的とした床材の変更
    • 引き戸等への扉の取り替え
    • 便器の洋式化
    • 上記に必要な附帯工事
    • 福祉用具(浴用椅子・浴槽台等)
    • その他

    対象となる工事や給付限度額は、自治体によって異なります。また、制度は随時変更するため、所在地自治体のホームページ等で確認してください。

    新・省エネルギー機器等設置に関する補助金 

    温室効果ガスの低減を目的に、太陽光発電システムや太陽熱温水器など、新エネルギー・省エネルギー機器等を導入する際、費用の一部を補助金で賄えるというものです。

    各自治体により条件や規定は異なりますが、例えば目黒区の場合、太陽光発電システムの設置には、設備本体価格の1/3 以下(上限10万円・加算あり)が補助されます。

    家庭用燃料電池システムには1/3 以下(上限5万円)、CO2冷媒ヒートポンプ給湯器は1/3 以下(上限3万2,000円)です。

    ここで紹介した以外にも、各自治体では様々なリフォーム支援制度を実施しています。
    検索サイトや、所在地自治体のホームページ等で、自分に合った制度を探してみましょう。

    参考:暮らしデータ

    参考:goo住宅・不動産

    参考:住宅リフォーム支援制度検索サイト

    リフォーム補助金制度の注意点

    3つの補助金制度の注意一覧

    お得なリフォーム補助金制度ですが、予算や期間が限られていることがほとんどです。
    そのため、申請時期や、補助金の併用には気を付ける必要があります。

    申請時期に注意

    補助金制度の申請時期は、原則としてリフォーム工事の着工前に申請する必要があります。

    例外を除き、リフォーム工事中や工事後の申請は受け付けていないため、制度別に設けられている申請期限の確認を忘れず行いましょう。

    補助金制度には、〇月〇日といったように、決まった期日までにリフォーム工事を完了させる必要があるなどの「条件付き」も多いため、工事日の調整も大切なポイントです。

    特に、地方自治体の補助金制度は、地方ごとに定められている条件が異なるため、注意する必要があります。

    補助金併用が可能か確認

    補助金制度には、併用できる補助金と、そうでない補助金があるので注意が必要です。

    自治体の支援制度に国からの補助金が充当されている場合は、「国費の2重取り」と見なされるため、原則として補助金併用はできません。

    一方、自治体が独自の財源で補助制度を実施している場合は、補助金の併用が可能なケースもあります。
    国費が補助金の一部に充当されているかどうかは、各自治体に問い合わせて確認しましょう。

    打ち切りの可能性もある

    補助金制度は、受付期間や予算の上限があらかじめ決まっています。
    多くの場合、予算が上限に達すると、期限内であっても受付が終了してしまうこともあるので注意が必要です。

    油断していると、あっという間に予算が上限を超えてしまい「もっと早く申請するんだった」と、後悔するケースも少なくありません。

    また、公募期間前の応募も、助成の象外からは外れてしまいます。
    補助金を希望する場合は、なるべく早めの準備がおすすめですが、焦らず適切なタイミングで申請するのがポイントです。

    内容をしっかり把握して制度を利用しよう

    内容をしっかり把握して制度を利用しよう

    申請の条件や限度額は、制度の種類によってそれぞれ異なるため、補助金制度を利用する際は、まず制度の内容をしっかり把握することが先決です。

    各自治体が独自で実施している補助金制度も、地域によって規定や条件が異なります。
    必ずホームページや窓口で問い合わせることをおすすめします。

    費用を抑えながら省エネや耐震化などの設備が整う、お得な補助金制度を賢く利用して、満足のいくリフォームを実現させましょう。

    補助金制度の申請の前に、どのようなリフォームなのかをきちんと計画しておかないと、適用されるかどうかの判断がつきにくくなってしまうかもしれません。
    建物の築年数や図面などを揃えるだけでなく、しっかりとリフォーム計画を立てておくと良いと思います。