キッチンのリフォーム費用相場はいくら?流れや工事期間を詳しく解説

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キッチンのリフォームをしたいと思うきっかけは、「古くなったキッチンを入れ替えたい」「狭いキッチンを広くしたい」「自分の体形に合ったキッチンにしたい」など様々です。

機能的で使い勝手が良く快適なキッチンを手に入れるには、リフォーム前の準備が非常に大切です。

あらかじめポイントを押さえておくことで、リフォーム会社との打ち合わせも慌てずスムーズに行うことができます。

この記事ではキッチンのリフォームの流れや、工事期間、かかる費用などキッチンのリフォームを行う前に知っておくと役立つ情報をまとめました。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

この記事の監修者プロフィール
台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。
 日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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キッチンのリフォームの費用相場

キッチンのリフォームは、キッチンの形状とグレード、オプションなどの組み合わせによって費用が決定します。ここではキッチンのリフォームにかかる費用の相場を解説します。

リフォームにかけられるおおよその費用、リフォームを行いたい優先順位を出しておき、予算内で収まるよう組み合わせましょう。

キッチンの形状とグレードにより変化する

次にあげるのはキッチンのリフォームにかかる形状別・グレード別の価格表です。一番安価でリフォームできるI型キッチンのシンプルグレードと、一番高価な対面型キッチンのハイグレードでは、100万円以上も費用に差があります。

キッチンタイプ シンプルグレード ミドルグレード ハイグレード
I型キッチン 50万~80万 60万~90万 70万~120万
L型キッチン 65万~90万 75万~120万 85万~130万
対面型キッチン 70万~100万 80万~130万 90万~160万

キッチンのリフォームを成功させるポイントは使い勝手の良さを重視することです。どんなに高い費用をかけても使いにくければ意味がありません。

まずは既存のキッチンの間取り、同線、求める機能性を明確にし、自分の希望に合ったキッチンを選びます。その後で、予算とのバランスを考えて、デザイン性や素材を検討するとよいです。

<b>身体的な特徴ということであれば、背の高さだけでなく、左利きか右利きかということも確認ポイントになるかと思います。冷えやすい体質ならば、足元にヒーターを入れることも可能です。長く立っているのがつらい場合は、座りながら作業できるようなキッチンがよいです。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

また、よくする調理によっても必要な機能が変わってくるかと思います(魚をよくさばく、鶏をまるごと焼く、保存食をよく作る、など)。お菓子づくりをよくするのであれば、天板が広くて大理石の方が便利かと思われます。

扉の色やオプションでも変化する

キッチンのリフォームにかかる費用は、追加するオプションによっても変化します。自宅のインテリアに合わせて色や質感をカスタマイズしたり、ガスコンロからIHへ追加変更したりすることも可能です。

追加オプションにかかる費用は、IHコンロであれば+10万円~20万円、食洗機は+10万円前後です。その他、水栓シャワーにしたり、自分の好みの扉の色にしたり、浄水器付モデルなども選ぶことができます。

本体とは別にかかる取り付け費用

キッチンのリフォームにはキッチンの本体費用の他に、キッチンの取り付け費用もかかります。

取り付け費用は平均10万円程度ですが、メーカーが指定の施工業者を指定する「メーカー施工費」として行う場合と、リフォーム会社の下請け会社に依頼する場合で若干金額が違ってきます。

リフォーム会社依頼の下請け会社が取り付け工事を行った方が安価で済みますが、施工中にキッチンが破損した場合はメーカー保証の対象外になるので注意が必要です。

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既存キッチンの解体と処分のための費用

また、既存のキッチンを解体したり、撤去したりする場合も解体工事費用と撤去処分費用もリフォーム費用に加算されます。費用の相場は解体工事費用が約3万円、撤去処分費用が約7万円です。

一括で請求されることもあれば、別々で請求されることもあります。キッチン本体や取り付け費用と一緒に見積書に記載されているので必ずチェックしましょう。

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配線変えや壁紙の張り替えなどの費用

キッチンを移動したり形状を大きく変更したりした場合には、電気配線や給排水管接続の変更が必要になる場合もあります。またキッチンに合わせて壁紙を張り替える費用もキッチン本体以外にかかる費用です。

既存のキッチンを解体したときに床材の腐食が見つかった場合は、補修するのに大掛かりな工事が必要な場合もあるので注意が必要です。すべての床材を取り換えた場合150万~400万程度もかかることもあります。

キッチンのリフォームの流れ

  1. 情報収集:カタログやネットで調べ、理想のキッチンを明確にする
  2. プラン相談:リフォーム会社に相談し、プランを提案してもらう
  3. 現地調査:配管や配線をチェックし、施工可能かを検討
  4. 見積:リフォームプランに関する具体的な見積書を提示してもらう
  5. プラン決定:見積金額、施工内容からプランを決定
  6. 契約:リフォーム会社と正式に契約を結ぶ
  7. 工事開始:施工業者によりキッチンリフォームスタート
  8. 完成:工事後の仕上がりのチェックを行い、問題なければ引き渡し

キッチンのリフォームの大まかな流れを事前に知っておくことで、段取り良くスムーズにリフォームを行うことができます。

ここではリフォームについての情報収集から工事開始までの流れと、具体的なリフォーム工事の流れを簡単にまとめました。

まず、情報収集から引き渡しまでの流れです。情報収集をしっかりと行ってから、リフォーム会社に相談に行き施工プランを決定します。

黄 威翔/宅地建物取引士黄 威翔/宅地建物取引士

工事は施工業者により行われ工事内容にもよりますが、概ね4~5日程度でリフォームが完了する予定です。

キッチンのリフォームの工事期間は

キッチンのリフォームの工事期間は

キッチンのリフォームが完成するまでの工事期間は、施工の範囲や内容によって1~2日で終わることもあれば、1ヶ月ほどかかる場合もあります。

工事期間はキッチンが使用できなくなり、水道やガスも使用できなくなります。キッチンが使用できない期間にはホットプレートやカセットコンロがあると便利です。

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事前に工事期間を確認し、準備が進められるよう計画的にリフォームを行いましょう。

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平均は1週間程度

簡単なキッチンの入れ替え作業だけなら1~2日程度で完成しますが、部品が足りず追加発注したり、本体に不良が見つかるなど施工中にトラブルが発生する場合もあります。

また繁忙期には電気やガスの工事の予定が立たず、待たされることもあるようです。問題なくスムーズに完成するとは限りませんので、工事完了までには1週間ほどかかると想定しておいた方がよいです。

キッチン位置の変更もあれば約1ヶ月

キッチンの位置の変更、大幅なレイアウトの変更を行う場合は、当然工事期間が長くかかります。

さらに、既存キッチンの解体や電気配線や水道ガスの配管変更など大掛かりな工事が入ると、引き渡しまでには1ヶ月ほどかかる場合もあります。

また大雨、台風、大雪など悪天候に見舞われると、部材の搬入が難しくなったり、施工業者が移動できなくなったりするなど、さらに工事期間が延長される場合があります。

キッチンのリフォームは比較的天候が安定している春や秋に行うとよいです。

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例えば、工事期間として1カ月かかったとしても、1カ月丸々キッチン全体が使えないわけではありませんので、あらかじめ工程を聞いておいて使えない箇所とその日数を把握しておくとよいと思います。

カセットコンロやホットプレートを利用したり、別場所に移動させた電子レンジを活用させるなどの対処方法もありますが、ストレスにならないよう、インスタント食品や外食、デリバリーを上手に利用することもおすすめかと思います。

キッチンのリフォームの種類や特徴

キッチンのリフォームの種類や特徴

キッチンのリフォームをするには、キッチンのデザインや使用する素材、メーカーなど決定事項がたくさんあります。

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ここではキッチンの主なデザイン3種類と、使用素材のグレード、各メーカーで人気のあるシリーズを紹介します。

キッチンの位置から考える場合

キッチンのリフォームは「1人で集中して作業したい」「二世帯なので複数人で作業したい」「キッチンをコンパクトにしてダイニングを広げたい」など、用途や要望によってキッチンの位置やデザインが異なります。

次にあげるのは、それぞれのキッチンのデザインのメリットとデメリットです。特徴とさらに詳しい解説を後述しますので、自分に合ったキッチンデザインを選ぶ際の参考にしてください。

デザイン メリット デメリット
I型
  • デザインや種類が豊富
  • レイアウトが変更しやすい
  • 場所を取らない
  • 比較的安価でリフォームできる
  • 複数人では使いにくい
  • 同線が長くなると不便
L型
  • レイアウト変更しやすい
  • 複数人でも使いやすい
  • 同線が短くなり作業効率アップ
  • デッドスペースが生まれてしまう
  • 配置によって同線が悪くなる
アイランド型
  • 開放感がある
  • デザイン性が高くおしゃれ
  • コミュニケーションが取りやすい
  • 広い間取りが必要
  • リフォーム費用が比較的高額

作業に専念する壁付け型キッチン

壁付け型キッチンは通称I型キッチンとも呼ばれています。シンプルでコンパクトなのでレイアウトの変更がしやすく、比較的に安価で手軽にできるキッチンのリフォームのデザインです。

壁側一列に配置されるので、調理に集中したいという人には向いています。一番需要があるタイプで、費用、デザインの種類などが豊富で選択肢が広く、希望の間取りに合わせてリフォームしやすいのがメリットです。

デメリットは一列配置のため、複数人で使用すると同線が重複し動きにくいことと、キッチンの幅を長く取ると同線も長くなり使いにくくなります。

作業しながら触れ合うセミオープンキッチン

L型のオープンキッチンも、I型と同じくレイアウトの変更がしやすい人気のあるデザインです。

同線が短くなり、行き来がしやすく作業が効率化されます。I型より作業スペースが広く取れるので複数人でも無理なく使うことができるのがメリットです。

一方で、同線をよく考えて配置しないと、動きにくく作業効率が悪くなってしまうというデメリットがあるので注意が必要です。また、コーナー部分がデッドスペースになりやすいので、上手に活用しましょう。

オープンな空間が広がる対面キッチン

対面型キッチンは開放的なデザインで、リフォームをする際に選ぶ人が増えている人気急上昇中のキッチンです。広い間取りが特徴ですが、予算が高額になる場合が多い贅沢なリフォームプランであると言えるでしょう。

ペニンシュラ型とアイランド型があり、ペニンシュラ型はキッチンの左右側面のどちらかが壁側に面し、片側に通路があるタイプで、アイランド型は壁に接さず完全に独立しています。

メリットはデザイン性が高く見た目が良くなることと、キッチンの周りに十分な空間が生まれることです。調理する人とリビングにいる人が話しやすく、人が集まるホームパーティなどにも向いています。

デメリットは、狭い間取りに無理して設置してしまうと、動きにくく使いにくいキッチンになってしまうことです。さらに、施工費用が高額になってしまうこともデメリットとしてあげらます。

使用素材によるグレードを考える場合

キッチンのデザインが決まったら、グレードを選定します。グレードによって使用されている素材、機能、収納スペースが異なり、それによって費用が左右されます。

ここでは、それぞれのグレードの特徴と、使われている素材の特徴について詳しく解説します。素材によって特性が異なり、費用にも大きく差が出るので、使い勝手と予算のバランスを見て選定しましょう。

ステンレス製が多いシンプルグレード

手ごろな価格で購入しやすいシンプルグレードのキッチンには、主にステンレスが使用されています。

弾力があり扱いやすく、水垢や汚れがつきにくい、熱に強いなどの理由から、キッチンに使われる素材として向いています。

できるだけリフォーム費用を抑えたいという人は、ステンレス製の素材を使用しているシンプルグレードのキッチンを選ぶとよいです。

中間のミドルグレード

安価なシンプルグレードと高価なハイグレードの中間に位置するミドルグレードは、シンプルグレードにはない便利な収納がついていたり、手入れがしやすい形状に加工されているのが特徴です。

ハイグレードほど豪華でなくてもいいけれど、シンプルグレードよりは収納数がほしい、ある程度便利な機能がついている方がよいという人にはミドルグレードがピッタリです。

メーカーによってはミドルグレードが存在しない場合もあるので、事前にリサーチしておきましょう。

人造大理石が多いハイグレード

使用する素材に人造大理石が使われることが多いのがハイグレードのキッチンです。ステンレス製よりさらに汚れにくく傷に強いのが特徴で、インテリア性が高くおしゃれで統一感のあるキッチンに仕上がります。

メーカーによっては部分的に高価な部材を指定できたり、便利な機能や収納が追加できるオプションを選ぶことができます。

妥協せず自分の好みのキッチンに仕上げたい、費用がかかっても使い勝手の良よい機能を追加したいという人はハイグレードキッチンがおすすめです。

メーカーと人気タイプから考える場合

キッチンのデザインは、メーカーによって様々なシリーズがあります。

メーカー メーカーの特徴 タイプ名
クリナップ キッチン専門メーカー ラクエラ・クリンレディ・SS
LIXIL(リクシル) 収納機能が充実 シエラ・サンヴァリエ(リシェルSI)・サンヴァリエ(アレスタ)
パナソニック 省エネ機能が充実 リビングステーションV-style・ラクシーナ・Lクラス
TOTO 手入れがしやすい素材、設計 クラッソ ミッテ

各メーカーによって強みや特徴が異なるので、パンフレットなどを見比べて自分好みのキッチンを選びましょう。

目的別でキッチンをリフォーム

まずはキッチンのリフォームの方向性を考えてみよう

キッチンのリフォームといっても、施工内容によって工事期間や費用が大きく異なります。

ここでは自分に合ったキッチンのリフォームプランを決めるためのポイントをいくつか紹介します。

キッチン全体か一部のリフォームか

キッチンのリフォームは大きく分けて、劣化や故障した部分だけを行うものと、キッチン全体を大きく変えるものがあります。

リフォームの理由
部分的リフォーム 汚れ、老朽化、水漏れなどの故障

レンジフード、シンク、キッチンコンロの交換など

全体的リフォーム 間取り変更、デザイン変更など 対面キッチンに変更、壁を壊す、レイアウト変更など

リフォームしたい理由が特定の部分にある場合は、レンジフードやシンクなど不具合や不満がある部分だけを取り換えるなどしてリフォームします。

キッチン全体を見直してリフォームしたい場合は、壁を壊して対面キッチンにしたり、レイアウトを変更したりするなどの大掛かりな工事になります。

広さなど使い勝手にこだわる

使いやすい広さやレイアウトにキッチンを変更したい場合は、同線を重視してリフォームの計画するのがコツです。

設置するのに最も重要視したいアイテムは冷蔵庫、シンク、コンロです。理想的な同線となる配置は、この3点を三角形で結んだときの合計が510cm程度までになります。

また、使用する人の身長や人数などを念頭に置き、作業しやすいシステムキッチンの高さや通路の幅を決定していきます。

快適なキッチンの高さは「身長÷2+5cm」です。通路幅は「1人の場合90cm~110cm、2人の場合120cm」です。つまり、160cmの人がキッチンを使用する場合は、快適なキッチンの高さは85cmとなります。

収納スペースを確保したい

使いやすいキッチンのリフォームを目指すなら、収納スペースの確保は必須です。上手に収納を配置することで、調理スペースも広くなり使い勝手が良くなります。

キッチンの主な収納リフォームは次の3か所です。次にそれぞれのメリットとデメリットをまとめました。

収納スペース メリット デメリット
床下収納 スペースを取らずに収納が増やせる 床下にスペースがないと施工できない
吊戸棚 施工が簡単、デッドスペースの有効利用 取付位置によっては邪魔になる、耐荷重量に限界がある
背面収納 キッチンに統一感が生まれる、収納力が高い 十分なスペースがないと施工できない、圧迫感がある

キッチン収納リフォームのコツは、自分の持っている家電製品や調理器具の使用頻度や使い勝手を考えて収納を配置することです。

やみくもに収納スペースを増やしてもデッドスペースが生まれたり、棚や扉が邪魔になったりして使い勝手の悪いキッチンになってしまう可能性もあるので注意しましょう。

便利な機能をつけたい

ガスコンロからIHコンロへの変更や食洗機設置するなど、キッチンに便利な機能を追加するリフォームもあります。

次にあげるのは、便利な機能を追加するリフォームの一例です。

  • IHコンロの設置
  • ビルドイン食洗機の設置
  • 全自動掃除機能付き換気扇フード
  • 自動センサー付き水栓への付け替え
  • 広いシンクへの付け替え
  • コンセントの設置

便利な機能を追加するだけでキッチンの使い勝手が大幅に向上し、作業がスムーズに行えます。壁を取り壊したりする大掛かりな工事と違って、費用も期間を少なく手軽にリフォームできるのも魅力です。

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快適なキッチンへと生まれ変わる一歩を踏み出そう

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キッチンのリフォームを成功させるには、自分の理想のキッチンを明確にイメージすることです。

まずはカタログやネットで自分好みのスタイルを見つけ、予算内でできるリフォームをシミュレーションしてみましょう。

キッチンのリフォームは、キッチンの形状や配置、オプション追加など決定事項が山ほどありますが、目指すスタイルが定まっていれば、あれこれ迷いながらもキッチンのリフォームを楽しむことができます。

リフォームへの一歩を踏み出して、家事をするのが楽しくなるような快適なキッチンを手に入れてください。