不動産売却で発生する手数料徹底解説|無料や半額にできる?

これから土地や住宅などの不動産売却を検討している人は、一時的にまとまった金額が手に入ると考えがちです。しかし、売却価格といった手に入る金額だけでなく、支払わなければならない費用もあるので注意が必要です。

不動産売却の際に支払わなければならない費用のうち、最も負担が大きいのは仲介手数料です。仲介手数料は一定の金額ごとに乗じるパーセンテージが異なり、売却価格に比例して高くなる傾向があります。

この記事を読んで仲介手数料の仕組みを把握し、仲介手数料が異常に安い場合の注意点などを押さえておきましょう。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

この記事の監修者プロフィール
台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。
 日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

こちらから査定を依頼できます!

HOME4Uで不動産査定

【あなたの不動産いくらで売れる?】
HOME4Uが実績重視で厳選した1,500社と提携。査定価格を簡単比較!

不動産売却で発生する仲介手数料とは

不動産取引の際に支払い義務が生じる仲介手数料は、法律で計算方法が提示されており、上限額も設けられています。

しかし、仲介手数料を巡るトラブルも少なくないため、不動産を売却する前に仲介手数料について詳しく知っておくと安心です。

不動産会社に支払う成功報酬が仲介手数料

各種金融機関では、ATMを利用する際の「ATM利用手数料」や振り込みする際の「振込手数料」といった各種手数料が設けられています。他にも、新幹線の切符を払い戻す際は、「払い戻し手数料」が設けられています。このように、私たちは日々の生活にはさまざまな手数料が存在しています。

不動産の売却時も同じように、不動産会社に依頼した場合は「仲介手数料」の支払い義務が発生します。ATM手数料や払い戻し手数料は、サービスを利用した際に支払うのが一般的です。

不動産会社に対して支払う仲介手数料の場合、媒介契約の締結時ではなく、取引が無事に成立した時に成功報酬として支払う仕組みとなっています。

通常業務で発生する費用が含まれている

不動産を売却する場合、不動産会社に仲介を依頼しなくても個人でも取引できます。

しかし、個人で行うと、物件の宣伝や売買契約書の作成といった売却までに必要な業務を全て自分で行わなければなりません。

売買契約書の内容に不備があると、買い手とのトラブルに発展するリスクがあるため、不動産会社に仲介を依頼するケースがほとんどです。不動産会社に仲介を依頼する場合、買い手に代わって不動産ポータルサイトに物件情報を掲載したり、売買契約書を作成するといった売却活動を行ってくれます。

ただし、仲介手数料に含まれる業務は、あくまでも通常の仲介業務で発生する業務に留まります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

一般的に通常の仲介業務には「売却の資料作り・広告・集客・受付・商談・重説・契約」などが含まれます。

また、日本では後継者不足による空き家問題が深刻化していますが、長期間使用されていない空き家を売却する場合、ゴミの廃棄や清掃に関わる費用も仲介手数料には含まれていません。

上限額は法律により定められている

仲介手数料は、公正で健全な不動産取引が行われるためのルールを定めた「宅地建物取引業法」に則って算出されます。

上限額は、売買価格に比例して高くなることが特徴で、売買価格が400万円超の場合は、次の計算式に当てはめると算出できます。

仲介手数料の上限額=(売買価格×3%+6万円)+消費税

このルールがあるおかげで、消費者は安全に不動産取引が行え、不当な不利益を被ることは回避できる仕組みとなっています。

ただし、下限額のルールは設けられていないため、場合によっては値引き交渉も期待できます。

消費税がかかるのは仲介手数料に対してのみ

仲介手数料の上限額は、売買価格をベースとして算出されます。2019年10月から消費税が増税されたため、売買価格にも消費税がかかって高額になるのではないかと不安になる人もいるのではないでしょうか。

しかし、上で示した上限額の計算式からわかるように、売買価格自体に消費税がかかるのではなく、仲介手数料に対してのみなので安心です。

試しに仲介手数料を計算してみるときには、建物自体の売却価格に消費税を含めないように注意が必要です。

相場は上限額ぎりぎり

仲介手数料の上限額は法律で定められているものの、下限額については特別なルールは存在しません。

不動産売却時にかかる費用として仲介手数料は最も負担が大きいため、相場が気になる人も多いのではないでしょうか。

不動産会社によって仲介手数料の設定は異なるものの、上限額ぎりぎりに設定されているケースがほとんどです。

なぜなら、不動産会社は買い手から仲介を依頼されると、買い手を見つけるために多くの広告費を投じています。

従来から用いられている新聞の折り込み広告やポスティングのチラシだけでなく、近年ではインターネット上のサイトに掲載するケースが多く見受けられます。

そのため、仲介手数料を安く設定すると広告費が回収できなくなることから、上限額ぎりぎりの金額を請求する不動産会社が多いと考えられています。

別料金が発生するケースもある

仲介手数料に含まれる通常業務以外の業務を依頼した場合、別料金が発生するケースもあるので、注意が必要です。

例えば、特別な広告活動を依頼した場合や遠方の購入希望者に交渉に出向いてもらう場合は、別料金が請求されます。

このように仲介手数料とは別に請求される料金は、あらかじめ提案されるため、自分が承認したもの以外は支払いを拒否できます。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

基本的には特別な広告活動は依頼しなくて大丈夫です。やってくれるところが多いです。あまりにも売れない場合は、値段を下げるとか特段の広告を打つなど、担当と相談しましょう。

不動産会社が仲介手数料とは別に費用を請求する場合の条件

不動産会社が仲介手数料とは別に料金を請求する場合、次の3つの条件を満たす必要があります。

  • 売り手側が依頼して発生した費用であること
  • 通常の売却活動以外で発生した費用であること
  • 利益を上乗せすることなく実費であること

この条件以外の費用を請求された場合は、宅地建物取引業法に反する行為である可能性があるので注意が必要です。

値段の低い空き家の売却について

築年数が古いなど価格の低い空き家の売却を依頼すると、仲介手数料とは別に費用が発生するケースがあります。

低い価格とはどのくらいの売買価格なのかというと、400万円以下のケースが該当します。

価格の低い空き家の売却を依頼した場合、現地調査が必要になるケースもあるため、18万円までの上限額を支払わなければなりません。

この金額は一見高いと感じるかもしれませんが、宅地建物取引業法に則った金額となっています。

不動産売却時の手数料の上限を算出する方法

土地や住宅などの売却を不動産会社に依頼すると、上限額ぎりぎりの金額を請求されるケースが多いのが現状です。仲介手数料は売買価格に比例して高くなり、3段階に区分されていることが特徴です。

売買価格が200万円以下の場合

宅地建物取引業法で定められている仲介手数料の上限額は、異なる売買価格でも全て同じ金額になるとは限りません。

一定の金額ごとに区分されており、売買価格が200万円まで、200万円超400万円以下、400万円超といった金額に応じて乗じるパーセンテージがそれぞれ設定されています。

例えば、売買価格が200万円以下の場合、売買価格の5%以内、消費税を含めると5.5%が上限額となります。  

売買価格が200万円超400万円以下の場合

売買価格が200万円超400万円以下の場合、売買価格の4%以内、消費税を含めると4.4%が上限額となります。

ただし、これは売買価格が300万円と仮定した場合、300万円全てが4%で計算される訳ではないので注意が必要です。

売買価格300万円のうち、200万円以下の場合は5%、300万円以下の部分は4%で計算される仕組みとなっています。

売買価格が400万円を超える場合

売買価格が400万円を超える場合は、売買価格の3%以内、消費税を含めると3.3%が上限額となります。

ただし、400万円を超える場合は速算法で算出できるため、売買価格の3%を割り出した後に6万円足し、さらに消費税分をプラスすれば簡単に計算できます。

売買価格が400万円以下の場合は複雑な計算方法なのに、なぜ400万円を超える場合はこのような速算法で計算できるのか、疑問をお持ちの人も多いのではないでしょうか。

それでは売買価格が500万円と仮定し、両方の計算式で算出してみましょう。まずは、次のように通常の計算式で算出してみます。

売買価格{(200万円×5%)+(200万円×4%)+(100万円×3%)}+消費税10%=231,000円

次に、速算法で算出してみます。

売買価格500万円×3%+60,000円+消費税10%=231,000円

このように、どちらの計算方法を用いても同じ金額が算出できます。

不動産一括売却査定ならHOME4U

不動産売却にかかる手数料の上限の計算例

不動産売却にかかる手数料の上限の計算例

仲介手数料の上限額は売買価格によって異なり、400万円以下の場合は計算方法が容易ではありません。

ここでは売買価格を1,000万円、3,000万円、5,000万円、1億円と仮定した仲介手数料の計算例をご紹介していきます。なお、400万円を超えるため、速算法で算出しています。

売却価格が1,000万円の場合

売買価格が1,000万円の場合、計算式に当てはめると、次のような金額が算出されます。

売買価格1,000万円×3%+60,000円+消費税10%=396,000円

仲介手数料は36万円、消費税10%の36,000円を含めると、396,000円が上限額となります。

売却価格が3,000万円の場合

売買価格が3,000万円の場合、計算式に当てはめると、次のような金額が算出されます。

売買価格3,000万円×3%+60,000円+消費税10%=1,056,000円

仲介手数料は96万円、消費税10%の96,000円を含めると、1,056,000円が上限額となります。

売却価格が5,000万円の場合

売買価格が5,000万円の場合、計算式に当てはめると、次のような金額が算出されます。

売買価格5,000万円×3%+60,000円+消費税10%=1,716,000円

仲介手数料は156万円、消費税10%の156,000円を含めると、1,716,000円が上限額となります。

売却価格が1億円の場合

売買価格が1億円の場合、計算式に当てはめると、次のような金額が算出されます。

売買価格1億円×3%+60,000円+消費税10%=336万6,000円

仲介手数料は306万円、消費税10%の306,000円を含めると3,366,000円が上限額となります。

不動産売却の仲介手数料が安い場合について

不動産売却仲介手数料が安くなるケース

これまでもご紹介したように、不動産売却時に支払う仲介手数料は、宅地建物取引業法で上限額が定められています。

また、上限額以内であれば不動産会社ごとに自由に設定できるため、仲介手数料を抑えたい場合は安さを売りにしている不動産会社を見つけると良いでしょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

仲介手数料は近年価格競争が激しいです。安くても良い業者はいます。単純に相見積もりをとって、比較検討することで安い業者を見つけられます。

不動産会社によっては無料や半額の場合もある

計算例などを見てもわかるように、不動産の売買は高額で取引されるケースが多いため、仲介手数料も高額になりがちです。せっかく高値で売却できたと喜んでいても、仲介手数料の金額に驚くことも少なくないでしょう。

ただ、仲介手数料の上限額は宅地建物取引業法で定められているものの、下限額については特別なルールは存在しません。そのため、不動産会社によっては仲介手数料を無料や半額に設定しているケースもあります。

これは、売り手と買い手の双方から仲介手数料を受け取れる「両手仲介」と呼ばれる手法を用いたケースで見受けられます。また、不動産会社の企業努力によって、仲介手数料を安く抑えるケースも増えています。

このような不動産会社に売却の仲介を依頼すれば、通常では上限額が100万円の場合だと半額の50万円、もしくは無料になるため、売却にかかる費用を大幅に抑えられます。

安くするのは売却物件を確保するため

不動産会社には誰もが知っているような大手から、特定の地域に特化した地域密着型の業者まで多岐にわたります。大手不動産会社の場合、企業が設定した仲介手数料を請求するケースが多く、仲介手数料はほぼ上限額なのが現状です。

一方で大手以外の不動産会社の場合、上限額よりも安く設定しているケースが多く見受けられます。なぜなら、大手不動産会社に売却物件が多数流れてしまうのを防ぎたいからです。

そのため仲介手数料をできるだけ抑えたい場合は、大手不動産会社以外の業者に仲介を依頼するとお得になる場合もあります。

不動産会社は手数料の安さだけで決めない

仲介手数料は、売却価格に比例して高くなる仕組みとなっています。売却価格が3,000万円でも100万円を超える仲介手数料が発生するため、その金額は決して少額ではありません。

仲介手数料を抑えるためには、できるだけ半額や無料を謳った不動産会社に仲介を依頼したいと考えがちです。ただし、仲介手数料の安さだけで不動産会社を選ぶのはやや不安があると言えます。

なぜなら、仲介手数料の安さを売りにしていても、媒介契約締結後の売却活動を積極的に行ってくれない悪徳業者も存在するからです。このような業者は、仲介手数料を目的にしているため、物件がなかなか売れないといった事態になりかねません。

そのため仲介を依頼する不動産会社を選ぶ際には、仲介手数料の安さだけに囚われず、信頼できる担当者が在籍する業者を選ぶことが大切です。

不動産一括売却査定ならHOME4U

不動産売却で発生する手数料に関するQ&A

不動産売却で発生する手数料に関するQ&A

これから不動産の売却を検討している人は、仲介手数料についてさまざまな疑問をお持ちなのではないでしょうか。ここでは仲介手数料に関するよくある質問について、Q&A方式でご紹介していきます。

仲介手数料を支払うタイミングは?

記事の冒頭でもご紹介したように仲介手数料は成功報酬であるため、不動産取引が成立して初めて支払い義務が発生します。

支払いのタイミングは2回に分けられるのが一般的で、1度目は売り手と買い手による売買契約時に半額支払います。2度目は、物件の引き渡し時に残額を支払い、仲介手数料の支払いが完了します。

ただし、仲介手数料を支払うタイミングは不動産会社によって異なるケースがあるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

具体的な金額は必ず確認しておきましょう。消費税込で結局いくらになるのか、また登記費用や各諸経費でいくらひかれるのか、までまとめて聞いておくこと。仲介手数料を安くし、その他諸経費で儲けを出す業者もいます。

仲介手数料を安くするには?

仲介手数料の相場は、宅地建物取引業法で定められた上限額ぎりぎりであるのが現状です。

売買価格が1,000万円であっても、40万円近い仲介手数料を支払わなければならないため、手元にある程度のまとまった金額を準備しておく必要があります。

しかし、大手不動産会社に物件が流れるのを回避するために、大手以外の不動産会社では仲介手数料を安く設定している場合もあります。

このように仲介を依頼する不動産会社によっては仲介手数料を安く抑えられる可能性があるため、複数の業者の仲介手数料を比較することが大切です。

例えば、インターネット上で物件の査定を依頼できる「一括査定サイト」では、個別に仲介手数料の金額を質問できるケースもあります。

不動産会社とのやり取りの中で、仲介手数料が安い業者を探すことで、信頼できそうな業者も見つけやすくなります。

仲介手数料を値引きしてもらうことはできるのか?

売買価格が1,000万円の物件に対して、仲介手数料は40万円近くかかります。ただし、この金額は上限額であり、宅地建物取引業法では下限額に関するルールは定めていません。

そのため、不動産会社との協議次第では、値引きできる可能性が全くないとは言えません。ただ、大手不動産会社では企業全体で仲介手数料を設定しているケースも多いため、値引き交渉は難しいかもしれません。

仲介手数料の値引き交渉を行うタイミングは?

仲介手数料の値引きを行っていないケースも考えられるため、値引き交渉を行うタイミングは、媒介契約を締結する前がおすすめです。

なぜなら、媒介契約の段階で、専任媒介契約や専属専任媒介契約を選ぶことをちらつかせると、値引き交渉に応じてくれる場合があるからです。

3種類ある媒介契約のうち、専任媒介契約や専属専任媒介契約は、売却活動を1社にしか依頼できない仕組みとなっています。

そのため、不動産会社としては、専任媒介契約や専属専任媒介契約を選んでもらった方がメリットが大きく、他社に物件が流れるリスクが回避できます。

ただし、買い手を見つけるために不動産会社はさまざまな手法で売却活動を行ってくれるため、買い手が見つかった後の値引き交渉は控えるようにしましょう。

仲介手数料の値引き交渉がしやすい物件は?

仲介手数料の値引きは、交渉しやすい物件とそうでない物件があると言われています。

なぜなら、人気エリアで希少性のある物件はすぐに売れやすく、高値での取り引きが見込めるからです。

仲介手数料は、売買価格に比例して高くなる仕組みとなっているため、高値で取り引きされれば仲介手数料を値引きしたとしても利益が確保しやすくなります。

一方で、利便性の悪いエリアにある物件や、築年数が古い物件などは、高値で取り引きされる可能性が低いため、値引き交渉しても受け入れてもらえる可能性は低いと言えます。

値引き交渉の前に、売却予定の物件に対する需要をリサーチしておくのも良いでしょう。

手数料の安さではなく信頼できる不動産会社を見つけよう

手数料の安さではなく信頼できる不動産会社を見つけよう

仲介手数料の上限は法律できちんと決められているため、上限額を上回る金額は請求されません。

ただし、その金額は売買価格に比例して高くなるため、あらかじめどのくらいの金額を支払うことになるのか把握しておくことが大切です。

また、不動産会社によっては仲介手数料を安く設定しているケースもあるため、複数の業者で比較することをおすすめします。物件をできるだけ早く高値で売却するためには、不動産会社の力が重要です。

そのため、仲介を依頼する不動産会社を選ぶ際には仲介手数料の安さだけでなく、信頼できる業者を見つけましょう。

▼無料一括売却査定はこちら▼
※都道府県が選択されていません。
※市区町村が選択されていません。
※ご指定いただいたエリアへのお問合せは、現在取り扱っておりません。

※リンク先の売却査定/買取査定は、当社提携先の株式会社NTTデータ スマートソーシングのサービスページになります。