不動産売却時の専任媒介契約の特徴やメリット・デメリットを詳しく解説

住宅や土地といった不動産を売却したい場合、自分で買い手を探して売買契約まで進めるのも一つの手段です。

しかし、物件広告を作成や売買契約書を自分で作成するとなると、時間も手間もかかるのが現状です。

そのため、多くの売り手は不動産会社との間に媒介契約を結び、売却活動を一任するのが一般的です。

媒介契約は一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約といった3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

これから不動産の売却を検討している場合、自分に合った媒介契約を結ぶことがスムーズな売却に繋がります。

ここでは最も選ばれやすいと言われている専任媒介契約の基礎知識や、専任媒介契約に向いている人などについてご紹介していきます。

この記事の監修者

西崎 洋一/宅地建物取引士

西崎 洋一/宅地建物取引士

宅地建物取引士・管理業務主任者・不動産コンサルタント・不動産プロデューサー。不動産業界10年以上の専門家。
物件調査、重説作成・説明などの実務経験が豊富。土地の売買、マンション管理に精通。大阪を中心に宅建士の新しい活躍のステージ「宅建士.jp」を運営している。

こちらから査定を依頼できます!

HOME4Uで不動産査定

【あなたの不動産いくらで売れる?】
HOME4Uが実績重視で厳選した1,500社と提携。査定価格を簡単比較!

媒介契約とは

媒介契約の詳細

媒介契約という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、不動産を売却する上でほとんどの人が利用している契約です。

媒介契約は不動産会社ごとに定めているのではなく、法律できちんと定められているので安心です。

不動産売買における媒介契約

媒介契約とは住宅や土地といった不動産を売却する際に、売り手と不動産会社の間で交わされる契約のことを指しています。

不動産の売却を検討すると不動産会社に査定を依頼するのが一般的ですが、査定を受ける時点では媒介契約は交わされません。

媒介契約は査定を経て、不動産会社に売却を依頼する場合に、売却活動の内容や進捗状況を報告する頻度など、様々な取り決めをして契約が交わされます。

売買契約が成立した時点で仲介手数料の支払い義務が生じますが、媒介契約を結んだ時点では支払い義務はないので安心です。

宅地建物取引業法によって決められている

媒介契約は、宅地建物取引業法という法律によって定められています。

宅地建物取引業法とは、不動産会社といった宅地建物取引業を行う業者に対して様々なルールを定めた法律です。

国土交通大臣、または都道府県知事の許可を受けていなければ宅地建物取引業は行えませんが、個人で賃貸経営している場合は規制の対象外となっています。

この法律は不動産の公正な取引の下に、健全で円滑に不動産が流通することを目的として定められており、不動産会社は交わされた契約書に沿って売却活動を進めていきます。

なお、売買契約が成立した時点で発生する仲介手数料も宅地建物取引業法によって上限が定められています。

仲介手数料の下限は宅地建物取引業で定められていないものの、上限ぎりぎりの金額で設定しているケースがほとんどだと言われています。

不動産一括売却査定ならHOME4U

媒介契約の種類とメリット・デメリット

媒介契約の種類とメリット・デメリット

媒介契約には一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があるため、自分に合った媒介契約を選ぶことが大切です。

ここでは、各媒介契約のメリットとデメリットをご紹介していきます。

複数社に依頼できる一般媒介契約

媒介契約は、契約できる不動産会社数や自分で買い手を見つけた場合の販売可否といった様々な違いがあります。

一般媒介契約とは

一般媒介契約は、契約形態が明示型と非明示型の2種類に区分されていることが特徴です。

複数の不動産会社に仲介を依頼している場合、明示型ではそれぞれの不動産会社に各不動産会社の情報を知らせなければなりません。

一方の非明示型は、他に仲介を依頼している不動産会社があった場合でも、その情報を知らせる必要はありません。

ただし、明示型を選んだ方が不動産会社同士で競争原理が働くため、積極的に売却活動をしてもらえる可能性が高まります。

メリットとデメリット

メリット デメリット
複数の不動産会社と契約できる レインズへの登録義務がない
自分で買い手を見つけた場合でも直接取引できる 進捗状況の報告頻度に規定なし
契約期間の規定なし

一般媒介契約では、複数の不動産会社に仲介を依頼できる反面、そのせいで各不動産会社の販売活動に積極性が薄い可能性は否定できないのが現状です。

この表を見ると、一般媒介契約の制限が緩いことがわかります。

自己発見による直接取引もできる専任媒介契約

専任媒介契約は、一般媒介契約と同様に、自分で買い手を見つけた場合でも直接取引できることが特徴です。

専任媒介契約とは

媒介契約のうち、一般媒介契約以外は複数の不動産会社と契約できない仕組みとなっているので注意が必要です。

ただし、仲介の依頼は一社に限定されるものの、自分で買い手を見つけた場合でも直接取引できます。

一般的な売却活動を進めている最中に親戚や知人が購入希望の意思を示した場合、不動産会社を通すことなく取り引きできるため、売却活動の幅が広がります。

メリットとデメリット

メリット デメリット
自分で買い手を見つけた場合でも直接取引できる 複数の不動産会社と契約できない
契約から7日以内にレインズへの登録義務あり 契約期間は最長3カ月
進捗状況の報告頻度は14日に1回以上

専属媒介契約は一社としか契約できないものの、その分売却活動を積極的に行ってもらえる可能性が高まります。

また、不動産会社同士で物件情報を共有できるコンピュータシステム「レインズ」への登録義務があるため、より多くの人の目に物件情報が触れられます。

全面的に業者に任せる専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は専任媒介契約よりもレインズへの登録義務の日数が早く、進捗状況の報告頻度も多いことが特徴です。

専属専任媒介契約とは

専属専任媒介契約は専任媒介契約と同様に複数の不動産会社と契約できず、一社に限定されます。

また、一般媒介契約や専任媒介契約とは異なり、自分で買い手を見つけた場合には直接取引できないので注意が必要です。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

他の媒介契約と比較すると専属専任媒介契約は最も制限が厳しいため、売却活動を全面的に不動産会社に任せたい人におすすめです。

メリットとデメリット

メリット デメリット
契約から5日以内にレインズへの登録義務あり 複数の不動産会社と契約できない
進捗状況の報告頻度は7日に1回以上 自分で買い手を見つけた場合は直接取引できない
契約期間は最長3カ月

専属専任媒介契約は進捗状況の報告頻度が高いものの、買い手を自分で見つけても仲介業者を通さなければ取引できないのが現状です。

契約できる不動産会社が一社に限定されることから、囲い込みには注意が必要です。

囲い込みとは、不動産会社が買い手と売り手の双方から仲介手数料を貰うために、他社から物件照会があった場合でも積極的に応じないといった手法のことです。

このような手法を使われると物件をスムーズに売却できない可能性があるため、不安がある場合にはレインズへの登録内容などを確認することをおすすめします。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

いちばん見抜きやすいのは、人や会社を変えて電話することです。

そうすると5分前の対応と全く別のことを伝えてきたりする場合があります。

一番選ばれやすい専任媒介契約

一番選ばれやすい専任媒介契約

3種類ある媒介契約のうち、専任媒介契約は最も選ばれやすいと言われています。

ここでは、専任媒介契約が選ばれる理由と専任媒介契約に向いている人についてご紹介していきます。

選ばれる理由

一般財団法人土地総合研究所が2015年(平成27年)に行った「不動産業についてのアンケート調査」では、それぞれの媒介契約を占める割合が公表されています。

この中で一般媒介契約を2分の1以上占める割合は23.9%、専任媒介契約を2分の1以上占める割合は49.1%、専属専任媒介契約を2分の1以上占める割合は19.8%であることがわかります。

参考:一般財団法人土地総合研究所|不動産業についてのアンケート調査

この結果を見ると、専任媒介契約を選ぶ人が約半数を占めており、最も選ばれている媒介契約であることがわかります。

なぜ専任媒介契約が最も選ばれるのかというと、一般媒介契約と専属専任媒介契約との中間的な内容であるため、媒介契約の中でも選びやすいことが挙げられます。

一般媒介契約のように複数の不動産会社と契約できないものの、自分で買い手を見つけた場合でも直接取引でき、レインズへの登録義務や進捗状況の報告が一定頻度あることが、選ばれやすいポイントだと言えるでしょう。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

専任媒介がおすすめな理由は、「業者がしっかり売却活動を行ってくれる」ことが挙げられます。売却ができない場合は3カ月たったら業者を変えるというのが現実的によいかと思います。

専任媒介契約に向いている人

それぞれ特徴が異なる媒介契約ですが、専任媒介契約はどのような人に向いているのでしょうか。

早めに売却したいと考えている

子どもの成長に合わせた物件への住み替えや転勤など、不動産を売却する理由は人によって様々です。

不動産の売却を検討している人の中には、相続した遠方の土地をできるだけ早く手放したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

専任媒介契約は、物件をスピーディーに売却したいと考えている人に向いています。

なぜなら契約できる不動産会社は一社に限定されるため、積極的な売却活動が期待できるからです。

また、不動産会社同士が情報共有できるコンピュータシステム「レインズ」への登録義務があるため、物件が売れやすくなります。

信頼できる業者がある

専任媒介契約は、複数の不動産会社と契約できず、一社との契約に限定されます。

そのため、契約する不動産会社への信頼性が重要になります。不動産会社は大手から地域密着型の業者まで幅広く、それぞれ得意分野が異なるのが現状です。

したがって、すでに信頼できる不動産会社がある場合は専任媒介契約が向いており、売却活動を安心して任せられます。

不動産会社ごとの得意分野を知りたい場合は、広告や情報誌などを参考にするとよいでしょう。

また、不動産会社の担当者との相性によっては要望をスムーズに伝えられない可能性があるため、不動産会社探しの段階で担当者との相性も確認しておくことをおすすめします。

不動産一括売却査定ならHOME4U

信頼できる不動産業者の選び方

不動産会社の選び方のポイント

安全でスムーズな売却を進めていくためには、不動産会社選びがポイントです。

表面上は丁寧な対応で印象が良くても、積極的に売却活動を行ってくれないケースもあるのが現状です。

ここでは、信頼できる不動産会社の選び方をご紹介していくので参考にしてみてください。

実績や免許番号を確認する

すでにご紹介したように、宅地建物取引業を行う業者は国土交通省、または都道府県知事の許可を受けていなければなりません。

きちんと許可を得ている業者には、免許番号が付与されています。

免許番号は国土交通省地方整備局の公式ホームページなどで閲覧できるため、媒介契約を結ぶ前に確認しておくことで無免許の不動産会社と契約してしまうといったリスクを回避できます。

参考:国土交通省|地方整備局に関する窓口

また、国土交通省のネガティブ情報等検索システムを利用すると、不動産会社が過去に受けた行政処分情報が閲覧できます。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

不動産会社の過去の実績を確認しておくことで、信頼できる業者かどうか判断する材料になります。

参考:国土交通省|ネガティブ情報等検索システム

一括査定で比較検討する

公益財団法人不動産流通推進センターが公表した「2019 不動産業統計集」によると、不動産業を営む法人数は約32万件にも及ぶことがわかっています。

参考:公益財団法人不動産流通推進センター「2019 不動産業統計集」

このように不動産会社の数は非常に多く、大手から地域密着型まで幅広いことから、どの不動産会社を選べば良いのか迷う人も多いのではないでしょうか。

不動産会社選びに迷った場合、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトでは複数業者の査定を同時に依頼でき、提示された査定額を比較できることが魅力の一つです。

そのため、一括査定サイトを利用すると不動産会社とのやり取りの中で信頼できる業者を見極められ、より高値の査定額を提示してくれる業者を見つけやすくなります。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

思い切って、直接「お宅の成約事例を見せてください」と言ってみるのも一つの手です。

しっかり提示してくれる業者であれば信頼できる可能性は高いですし、その後の対応レベルを計る物差しにもなります。

自分に合う契約方法で売却しよう

自分に合う契約方法で売却しよう

不動産を売却する際に不動産会社に仲介を依頼する場合、媒介契約を結ぶ必要があります。

3種類ある媒介契約はそれぞれ特徴が異なるため、メリットやデメリットを比較して自分に合う契約方法を選ぶことが大切です。

また、どの媒介契約を選んだとしても、スムーズな売却を目指すには仲介を依頼する不動産会社選びが重要です。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

そのため媒介契約を結ぶ前に不動産会社の免許番号や実績を確認し、信頼できる不動産会社に仲介を依頼するようにしましょう。

▼無料一括売却査定はこちら▼
※都道府県が選択されていません。
※市区町村が選択されていません。
※ご指定いただいたエリアへのお問合せは、現在取り扱っておりません。

※リンク先の売却査定/買取査定は、当社提携先の株式会社NTTデータ スマートソーシングのサービスページになります。